「甲子園の黒土」は時が経つと白くなる?98年横浜高校メンバーが披露 98年大会から20年経った松坂世代の裏話9

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「土は持ち帰らない」から一変、「やっぱり欲しくなった…」

 準決勝で敗退した古木さんは、「多分持ち帰って瓶に入れたと思う。お守りみたいなのものをみんなで作った時に入れたと思うんですけど…。実家のどっかにあるはず(笑)」と話すと、他のメンバーからは「プロで何回も行ってるから」とツッコミが。

 それに対し「やっぱり違いますよ。高校の甲子園とプロの甲子園は」と、高校野球における甲子園の重みを打ち明けた。
古木さんといえば、感情を抑えながら一握りだけ甲子園の土を掴んだシーンが今でも名場面として映像に残っているが、「あのシーン、実は情けない話で…。あの時悔しくて、またプロになってここに来てやるという思いから土は取らないで帰るつもりでした。でも、周りのみんなが甲子園の土を集めはじめて、見ていたら欲しくなっちゃって…。シレ~っと取って帰ろうと思ったら、カメラに撮られていた(苦笑)」と、カッコいいはずのシーンの仰天裏話も飛び出した。

黒土から白土へ、甲子園の土20年の歴史

 同イベントでは、横浜高校の松本さんが98年の横浜VS京都成章の決勝戦後に持ち帰った甲子園の土を持参。

「家で横浜高校のユニフォームを探していたら甲子園の土が出てきて。久しぶりに見たらこんなに白かったっけ?と思いました」と話すと、MCの田中さんも「僕は兵庫県なので、甲子園で地方予選ができるし、小学生の時から強いと甲子園で試合することもできるんですよ。その時に土をもらったりするんですけど、時間が経つと甲子園の土って白くなりますよね」と、甲子園の土の歳月を感じられる話も。

 ちなみに、甲子園球場の公式HPには甲子園の土について下記のような記述がある。

・黒土の産地
 岡山県日本原、三重県鈴鹿市、鹿児島県鹿屋、大分県大野郡三重町、鳥取県大山 などの土をブレンドしている。(毎年決まっているわけではない。)

・砂の産地の変遷
 甲子園浜及び香櫨園浜社有地 ~ 瀬戸内海産の砂浜 ~ 中国福建省

・黒土と砂の割合
 春は雨が多いため砂を多めに、夏はボール(白球)を見易くするために黒土を多くブレンドしている。

・甲子園の土を初めて持ち帰った人
 川上 哲治 (1937年、夏の23回大会)という説があります。

 選手がよりパフォーマンスを発揮しやすくなるように様々な工夫や改良がなされ、たくさんの人の思いと思い出が詰まった甲子園の土。同イベントの最後は、松本さんからイベント参加者に甲子園の土をプレゼントして締めくくった。

 次回の同イベントは、9月17日(祝・月)に都内で実施する。

 同じく98年の甲子園に出場し、新発田農業高校(新潟)で和田毅(ソフトバンク)擁する浜田高校(島根)に初戦敗退ながら、その年のドラフト3位で読売ジャイアンツに指名された加藤健さんと、鎌倉学園(神奈川)では惜しくも甲子園には届かなかったが、田中大貴さんと慶應大学野球部で同期の長田秀一郎さんがゲストとして登場。

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[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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