大谷翔平への米球界の「不満」は必然か 元二刀流選手が疑問視する大谷ルールに設けられた“条件”「なぜ資格が必要なんだ」

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 クロネンワースが苛立ちを露わにする理由は、MLBが二刀流選手としてメジャーロースターに登録するために“条件”を設定していることにある。

 その条件は以下の通りで、「投手としてシーズン20イニング以上に登板」「打者でシーズン20試合以上に出場、または60打席以上」というもの。一見すると簡単そうに見えるが、こと投手の方は先発でなければ、到達は難しいようにも見える。

 そうした課題の存在にクロネンワースは「基本からやらせるのは理解できない」と不満を露わにするのである。

 彼はこうも言っている。

「メジャーで打者が投げるのは、基本的に延長戦に入った試合か、チームが6点差以上で勝っているか、負けている時だけだ。そういう試合は3週間ぐらい全くない時だってある。だから二刀流選手なのに全く投げられないケースだってある。そういう中で、まだ二刀流と認められていない選手をロースターに入れれば、チームは重要なブルペンの枠を削ることにもなる」

 一連の主張は日本ではあまり語られていない問題点ではないか。現行のルールの下で、新たに二刀流選手を起用するのは、タイトルを争うようなチームにとっては枠を減らすリスクがあり、トライする余地を減らしているとも言える。ゆえに「大谷にのみ適用されている」と皮肉られるのも必然か。

 いまや日本でも一般化している二刀流に関するルールだが、条件撤廃などより自由度を設ける必要があるのかもしれない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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