大谷翔平、佐藤由規… ドラフト「BIG3」問題を考える

タグ: , 2018/11/29

 盛り上がった今年のプロ野球ドラフト会議から1か月。マニアの関心はすでに来季のドラフト会議へと移っています。

 来年は高校生投手に逸材がそろいます。大船渡(岩手)のMAX157キロ右腕・佐々木朗希に、明治神宮大会・高校の部では準優勝に輝いた星稜(石川)の150キロエース・奥川恭伸、さらには夏の甲子園1回戦では創成館(長崎)を相手に16奪三振の鮮烈デビューを飾った創志学園(岡山)の西純矢の3人を、早くも「高校BIG3」と呼ぶメディアもあるほどです。

 野球メディア…特にスポーツ新聞のアマチュア野球担当記者は「BIG3」とくくることが、なぜか好きです。プロ野球選手と比べて、世間的にまだそれほどの知名度を有さないこともあり、何とか「紙面映え」させたいというところからの発想と見られます。

 しかし、アマチュア時代は「BIG」でも、プロ入り後はなかなか順風満帆でないのも事実だったりします。近年のドラフト「BIG3」とその後を検証してみました。

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【2003年・社会人BIG3】
 東京ガス・内海哲也、東芝・香月良太、三菱ふそう川崎・森大輔の3人です。出世頭は言わずもがなの内海でしょう。いずれもその年のドラフト自由獲得枠でプロ入りしますが、巨人入りした内海は06年にチームトップの12勝を挙げ、左のエースとしての座を確立。以降はローテーションの軸として機能し、原巨人に黄金期をもたらしました。36歳になった今でも、投手陣の精神的支柱として元気いっぱいです。

 香月は近鉄に入団。球団消滅により「最後の猛牛戦士」と称されることになります。オリックス移籍となった2年目には47試合に登板と頭角を現し、09年には64試合に登板。オリックスのブルペンを支えました。トレードによって13年からは巨人に戦いの場を移し、内海とはチームメートに。プロ12年間で371試合に登板するなど、確かな働きを見せました。

 残念だったのは森です。社会人時代に発症した左肘のけがにも苦しみ、入団3年目のオフには早くも戦力外通告。1軍で登板する機会は一度も訪れませんでした。

【2007年・高校BIG3】
 大阪桐蔭・中田翔、仙台育英・佐藤由規、成田・唐川侑己の3人です。いずれもプロの世界で存在感を示した好例です。中田は日本ハムの不動の4番打者を務め、由規はけがに苦しみながらも、神宮でヤクルトファンから愛される存在になり、来季からは杜の都で育成選手として再出発します。唐川も11年には12勝を挙げましたが、今季は1勝止まり。まだまだ老け込む年齢じゃありません。

 ちなみにこの「2007年高校生ドラフト」でプロ入りした選手の中で、出世頭は千葉経大付のエースだった広島・丸佳浩。高校生ドラフト3巡目でした。

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