大谷翔平、佐藤由規… ドラフト「BIG3」問題を考える
【2007年・大学BIG3】
東洋大・大場翔太、愛知工業大・長谷部康平、慶応義塾大・加藤幹典の3人です。ソフトバンク入りした大場はプロ1年目、3月23日の楽天戦でパ・リーグ史上初のプロ初登板で無四球完封勝利。4月5日のロッテ戦では7者連続三振を含む球団新記録の16奪三振で2度目の無四球完封勝利とど派手なスタートを切りますが、その後は伸び悩み、プロ7年間で15勝に終わりました。
楽天入りした長谷部はプロ通算11勝、ヤクルト入りした加藤は同1勝止まりと、あらためてプロの世界はアマとは違う、異次元の世界であると痛感します。
【2011年・大学BIG3】
東海大・菅野智之、東洋大・藤岡貴裕、明大・野村祐輔の3人。菅野は日本ハムからの1位指名を拒否して1年間の浪人生活を送りましたが、現在では巨人の、というより日本を代表するエースに進化しました。野村も広島のローテ投手として、16年には16勝をマークするなど、7年間で65勝と申し分のない成績を残しています。
藤岡はロッテで期待通りの成績を残せず、今季は日本ハムにトレード移籍。来季、北の大地での活躍が待たれるところです。
【2012年・高校BIG3】
花巻東・大谷翔平、大阪桐蔭・藤浪晋太郎、愛工大名電・浜田達郎がそう呼ばれました。活躍の舞台を世界に移し、全米を驚嘆させた大谷、さらには阪神で1年目から3年連続2けた勝利を挙げながら、ここ数年は苦しみつつも、今季は投手として21世紀初の満塁ホームランをかっ飛ばしちゃう藤浪と比較すると、中日・浜田の地味さが逆に目立ってしまいます…。現在は育成契約。はい上がってほしいものです。
【2016年・大学BIG3】
創価大・田中正義、桜美林大・佐々木千隼、明大・柳裕也の3人はこう称されました。いずれも即戦力の期待を受けてのドラ1指名でしたが、この2年、結果を残せていません。しかし、評価を下すのは時期尚早というもの。来季に勝負の3年目に注目しましょう。
いかがだったでしょうか。結論としては、
「3人全員がプロでも活躍するのは至難の業である」
「とはいえ、内海や中田、大谷や菅野など球界を代表する選手も輩出しており、同世代で切磋琢磨した形跡もうかがえる」
「3人が3人とも活躍できないケースもあり、過剰な期待をするのも考えもの」
といったところでしょうか。2019年の「高校BIG3」の成長を、温かく見守っていきましょう。
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]