開幕カードで明暗分かれた中田翔と細川成也 中日浮上の鍵を握る「大砲」に待たれる”キッカケ”
中田は3試合で2発と結果を出した。細川に当たりが出ればチームは浮上の足掛かりにできるはずだ(C)産経新聞社
ヤクルトとの開幕カードを2敗1分けで終えた中日。オープン戦優勝からわずか1週間で、現実を叩きつけられた気分のファンも多いことだろう。
ただ、全てが悪かったわけではない。4番・中田翔の2本塁打はその最たるもので、今年の打線は中田が柱であることを印象付けるには十分だった。
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■第1号は「絵になる」ホームラン
1本目は3月29日の開幕戦、同点で迎えた5回に飛び出した。
カウント1ボールから、サイスニードがストライクを取りにきた変化球を一閃。打球の行方を確信した中田は一歩、二歩、三歩……ゆっくりと歩き出す。青く染まる左翼席への着弾を見届け、バットを軽く放り投げる。
まさに「絵になる」ホームランで、中日に勝ち越し点をもたらした。
2本目は31日の第3戦、3点ビハインドからのソロアーチ。ミゲル・ヤフーレが投じた速球を振り抜き、1本目と同様に竜党が埋めつくす左翼席へ運び、反撃ムードを醸成した。
■しばらくは4番起用が続くか
残念ながらチームの勝利にはつながらなかったものの、中田が今回放った2本の本塁打は、これまで日本ハムや巨人で見せてきたものと同じ感覚を覚えた。
ファーストストライクから積極的に振っていき、一撃で捉えるーー。
これこそが中田のバッティングスタイル、今のドラゴンズ打線に足りないのはこういうところなのだと、改めて思わされた。
身体的に問題がなければ、しばらくは中田の4番起用が続くだろう。