トランプ氏長男が支援する“薬物容認スポーツ大会”が波紋! 参加アスリートに反発殺到「利益を優先する危険な道化芝居」

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 もっとも、スポーツを越えた倫理的な面から批判は殺到している。米国反ドーピング機関(USADA)のトラビス・タイガートCEOは、英紙『The Gurdian』などで「利益を優先する危険な道化芝居」だと猛反発。世界反ドーピング機関(WADA)も「危険だ」と計画を糾弾し、「禁止された物質や方法を使用した選手が、深刻で長期的な副作用に苦しんだ例は数多くある。死者も出ている」と警鐘を鳴らした。

「WADAはエンハンスト・ゲームを危険で無責任なコンセプトとして非難する。選手の健康と福祉がWADAの最優先事項である。この大会は明らかに、エンターテインメントやマーケティングを目的として選手が強力な物質や方法を使用することを促進しようとしており、それ(選手の健康と福祉)を危険にさらすことになる」

 また、アスリート側からも懐疑的な見方が強まっている。マグヌッセンの母国でオーストラリアの反ドーピング組織『SIA』のアスリート諮問委員会は、「パフォーマンス向上薬の常態化は、娯楽としてのドーピングを促進し、アスリートを危険にさらし、クリーンな競技を選んだ選手の努力を軽視することになる」と断言。エンハンスト・ゲームの運営組織はもちろん、参加選手への不信感をあらわにした。

「我々は特に若いアスリートに対するロールモデルとしての悪影響、そしてうっかり『ドーピングが安全なんだ』と思われてしまう可能性のあるパフォーマンス向上物質や方法の使用に伴う健康リスクを懸念している」

「参加を検討しているアスリートに対しては、自分自身の健康的なリスクだけでなく、彼らを尊敬し、その選択に倣う若いアスリートたちに、その選択が及ぼす影響についても再考し、十分に理解するよう強く求める」

 豊富な資金力を背景に、ある種の娯楽として開かれようとしている同大会。そのハレーションは広まる一方である。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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