【現地発】フリーマンはなぜ35歳にして“自己ベスト”を叩き出せているのか 「探していたスイングが見つかった」 打撃コーチが明かした打棒の秘密
フリーマンが自己ベストを叩き出せている理由とは(C)Getty Images
ドジャースのフレディ・フリーマンが、自己ベストを上回る状態を維持している。
現地時間6月11日を終えた時点で打率.347。5月は月間打率.410でヒットマンと化し、4本塁打、21打点で、本塁打を量産していた大谷翔平とともにチーム好調の立役者に。5月下旬には、デーブ・ロバーツ監督も「何より感心するのは、打席での質の高さだ。1球ごとに、これほど集中力を切らさずにいられる打者を私は見たことがない」と称賛した。
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2年前の23年には自己最高の打率.331、年間211安打を放ったフリーマン。しかし、今は35歳、今季がメジャー16年目となり、身体は万全の状態ではない。昨オフにはシーズン終盤に痛めた右足首を手術。今季の開幕後にはシャワー中のアクシデントで再び右足首を負傷し、9試合の欠場を余儀なくされていた。
それでも、4月下旬から徐々に加速している。ケガの功名か、フリーマンは4月末、敵地マイアミでのマーリンズ戦の試合後に自身の打撃について語った。
「長く探していたスイングがようやく見つかった。状態はいいと思う。ゾーン低めのボールでも、身体が突っ込まずに最後までバットを残して打てている」
ゴルフスイングのように「インサイドアウト」でバットを振り抜くフリーマン。アーロン・ベイツ打撃コーチは、好調時の状態について「ショートの頭上にライナーを打てるようなスイングが一番良い。それが出ている時は、いろんな球種や緩急にも対応できている証拠。しっかりボールを長く見られている」と語った。
その兆候は、4月末から顕著に表れていた。25日のパイレーツ戦、剛腕ポール・スキーンズとの対戦でチェンジアップをすくい上げ、遊撃手の頭上を越える安打を放った。同27日、28日にも同様の方向にライナー性の打球で安打をマーク。これが、絶好調の5月に突入するキッカケとなった。
本人の分析では、軌道がカットするような時、つまり外回りになるスイングだと打撃の状態が悪いという。
「2023年シーズン最後の方から、カットスイングになってしまっていて、パッと状態が良くなった時もあれば、その感覚がなくなってしまう」
ゆえに試合前のルーティンは、室内の打撃ケージで3度に分けて、スイングを入念に確認。不調と感じた時には稀に屋外でのフリー打撃を行う。






