巨人のFA補強はなぜ「失敗」するのか 構造的な「問題」とは
さらに巨人の近年のFA選手の戦績といえば、費用対効果としては厳しい結果が突きつけられている。昨年、退団した陽岱鋼は日本ハムからのFA移籍組。2017年から5年総額15億円の大型契約を結びながら、100試合以上出場したのは19年のみ(110試合、打率・274)、最終年はわずか7試合の出場にとどまった。
17年オフに西武からFA移籍した野上も苦しんだ。先発として活躍が期待されながら、度重なる故障にも悩まされ、在籍4年(2020年は登板機会なし)でわずか5勝に終わっている。
一方、巨人に移籍したFA選手が多くの場合、不完全燃焼な結果に終わる理由としてはこんなこともささやかれている。
「まず巨人というのは注目球団、常勝軍団であること。結果を残さないとシビアな処遇に置かれることも多く、長い目では見てもらえない。すぐに結果が求められ、その後も継続した活躍が求められる」(同)
ほかにも「FA下手」となっている背景には、球団の調査能力にも問題はあると指摘する声もある。
「梶谷の場合も、本人の状態は成績や他球団とのネットワークがあれば、気づけるはず。中心選手が球団を去るときにそこまで引き留めないというのは、ピークが過ぎていると判断するなど、在籍中に何かしらの問題を抱えていることもある」(同)
今季は5年ぶりのBクラスに沈み、オフは久々にFA戦線に打って出るともいわれている巨人。今度こそ実り多き補強をファンも望んでいるはずだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
【関連記事】もったいない!大阪桐蔭を倒した右腕、U18日本代表4番…プロ志望届を提出しなかったドラフト候補の高校生一覧
【関連記事】原巨人 続投も選手から「NO」を突きつけられる「理由」とは
【関連記事】巨人・阿部ヘッド誕生も「受難の船出」 本人が漏らしていた「あの不安」とは