巨人の「聖域」交代の可能性あるか 坂本の「不安材料」とは
坂本超えを目標に掲げる高卒2年目の巨人・中山礼都内野手(19)が燃えている。一軍キャンプスタートも決まり「指定強化選手」にも指名される中、長年ショートを守るキャプテン・坂本勇人内野手(33)の牙城を崩せるかに注目が高まっている。
まずは守備力をアピールする構えだ。今オフは岡本和、吉川と自主トレを行い、中でも昨季セカンドでは守備率リーグトップとなった吉川からは、ポジショニングの大事さを学んだという中山。「『投手の調子、打者のスイング、色々なことを頭に入れてポジショニングをすることが大事』と言われました」。吉川は一部から「忍者守備」といわれるほど、守備範囲の広さ、確実さは認められているとあって、先輩からの教えは胸に響いた。原監督も常々、「守備が強い選手は試合で使える」と話しており、まずは守備で乱れることがないよう、アピールしていくつもりだ。
チームにとっても「坂本の後釜」育成は大事なミッションとなる。長年ショートのポジションを守るベテランも近年は体の衰えを感じる場面が増えてきたという。自身でも昨季終盤は体が思うように動かないこともあったと認め、新たに臨む今季は体幹トレーニングを中心に体をもう1度鍛え直している。
そして、ここまで14シーズンにわたって坂本が守る遊撃ポジション交代の可能性はあるのか。この点については、坂本が歩んできた道にも関係がありそうだ。
「坂本がレギュラーを獲ったとされる08年には当時遊撃を守っていた二岡が開幕戦で負傷をするという出来事がありました。どの球団でも長年レギュラーを張るポジション交代のときというのは、その選手が故障して長期離脱したときに、新戦力が台頭することが多い。坂本にとってはコンディション維持がこれまで以上に大事なシーズンとなってくる」(球界関係者)