「型をもって、型にこだわらない」元横綱白鵬を支えたトレーナーが語る強さの秘密とは⁉ 元横綱白鵬の専属トレーナー・大庭大業氏インタビュー
ソフトバンクやオリックスで活躍した元プロ野球選手の馬原孝浩のサポート、他にもプロゴルファーや格闘家など多くのアスリートをサポートした実績を持つ、スポーツトレーナーの大庭大業(おおば・ともなり)氏。同氏は専属トレーナーとして元横綱・白鵬(現・間垣親方)を2012年から9年間支え続けた。
そんな大庭氏に今回「CoCoKARAnext」で独占インタビューを実施。9年間サポートした元横綱白鵬関の強さの秘密について聞いた。
2021年9月に引退を発表した元横綱白鵬関。最多優勝回数となる45回や双葉山の69連勝に次ぐ、63連勝も記録など数々の記録を塗り替えてきた。そんな圧倒的な強さの裏にはどのような秘密があったのだろうか。
その答えについて同氏は、
「一般の人でも共通する部分はあるんですけど、自分の体を知るという事。これ以上やると怪我をするという。(白鵬関は)自分の体を誰よりも知っているかもしれないですね。自分の体への注意の向け方が天才ですよね」
と、一番近くで支えていたからこそ感じたことを明かしてくれた。自分の体を知る。技術や精神面ではなく、意識の向け方が他の選手とは違ったという。
このことについては、自身の体験をもとに書かれた「白鵬の脳内理論」という本にも書かれている。本には、白鵬関が取り組んでいた多くのルーティンを「習慣性の法則」として紹介されている。習慣性の法則について同氏は「流れ」という言葉を使って語った。
「同じ事をするからこそ違いがわかる。最終的にはルーティンをすることによって、どこで詰まっているのか分かる様になる。点と点が線となって、それが流れていく。循環させる様にしてました」