「8割でも良い“打感”で打てるよ」――独立リーグから成り上がる DeNAドラ3新人を変えた“男・村田の教え”【DeNA】

ルーキーとして積極果敢なプレーを続ける加藤。プロの厳しさと向き合いながらアピールを続けている。写真:萩原孝弘
独立出身のドラ3がアピール中!
昨年はドラ1の度会隆輝を筆頭に、石上泰輝、井上絢登のルーキートリオが沸かせた宜野湾キャンプ。今年も一人の若武者が負けず劣らずのアピールを続けている。ドラフト3位で入団した加藤響だ。
昨年徳島インディゴソックスでベストナインを獲得し、プロの扉をこじ開けた内野手は、「プロのキャンプの雰囲気を味わえているので、すごくいい経験をさせていただいています」と沖縄の陽に照らされた頬をほころばせた。
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その笑顔の裏には、実戦での結果が付いてきていることも関連している。加藤は2月11日から始まった中日との練習試合で実戦デビュー。そこで2試合連続の猛打賞と強烈なインパクトを残し、途中出場となった15日は9回2死満塁で2者を還す二塁打と、与えられた一打席で結果を残した。
さらに二塁手で起用された18日にはダイビングキャッチを連発してピンチを救うと、レフトフライで二塁上から果敢にタッチアップを慣行してサードを陥れる好走塁を披露・「走攻守に於いて高いレベルの選手」とのスカウト評通りの活躍を見せた。
ハツラツとした“ルーキー”には、三浦大輔監督も期待を寄せる。
「バッティング練習見ていてもすごく良い、思い切りの良いスイングを続けられていますし、なおかつ結果も伴ってきていますからね。これから相手の投手のレベルもどんどん上がってくる中で、まだこれから見ていかないといけないですけれども、今まではすごくいいものを見せてくれていますね」
打席内での心持ちはオーソドックスだ。「速い真っ直ぐを待って、変化球対応っていう感じでやっています」と話す加藤は、初球のスライダーを引っ張り切る好反応も見せた。これには本人も「結構、みんな苦戦していスライダーたったので、自分が打てたことはすごい嬉しかったですね」と胸を張る。
無論、対戦した“プロ”のピッチャーは甘くない。加藤は「コントロールが独立よりも全然いいイメージですね。しっかりと内と外に投げ分けられるのと、早いカウントでも結構インコースを多く使ってくるイメージです。それをちゃんと狙って投げれてるっていうのは独立ではあんまりなかった。全然甘い球も来ないですし、基本的に厳しいです」と語る。
ストレート一つとっても「やっぱり伸びとキレがアマチュアより全然いい」とレベルの違いを肌で痛感している。当然、ここからは一線級のピッチャーと対戦するわけだが、22歳のルーキーは「本当に1発で仕留めないとダメだなっていうのは、すごい実感します」と冷静に先を見据えた。そのためにも「バッティング練習から、初球は絶対打つ、打ってやろうっていう気持ちでやってるんで」と常に実践を意識し、技術と感性のブラッシュアップに取り組んでいる。