「8割でも良い“打感”で打てるよ」――独立リーグから成り上がる DeNAドラ3新人を変えた“男・村田の教え”【DeNA】

タグ: , , , , , 2025/2/21

名手に「一瞬で見抜かれた」課題

守備でのプレーなど課題は少なくない加藤。それでもこの思い切りのよい新人には何か魅力がある。写真:萩原孝弘

 守備面では課題は山積み。本人もそこは猛省する。

「打球も速いですし、ランナーも足が速いので。そこがやっぱりまだまだもっと慣れなきゃいけないな、もっともっと自分が焦らないでプレーするっていうのも覚えなきゃいけないですし。守備はほんとに1から学んでるぐらいです」

 現役時代に「ハマの牛若丸」と称された名手で、二軍のディフェンスチーフ兼内野守備兼ベースコーチを務める藤田一也氏の眼力に「ダメなところを一瞬で見抜かれました。ヤバいです」と驚かされつつも、「足の運び、スローイングに向けての形。勢いでやっちゃうタイプなので、リズムとバランスをしっかり保ってプレイすることを教わってます」と己を磨いている。

 一方で順風満帆に見える打撃にも、ターニングポイントとも言える出来事があった。

 プロ入りが決まったオフも「しっかり身体を動かすことが大事」と徳島のコーチのアドバイスを忠実に守り、新人合同トレーニングも完走。瞬く間に時は流れ、駒を進めた沖縄キャンプ。「キャンプに入って2日目か3日目ぐらいに、ちょっと自分も疲れていて。全然ティーバッティングできてなかった時があったんですよ」と思うように自分の身体を操れない時期がきた。

 加藤自身も「疲れてくると身体をバッて強く振っちゃうんです」という悪癖は承知していた。だが、「自主練習のときに村田(修一コーチ)さんに呼ばれて、ちょっと踏み込むイメージを持ってバッティングしたらって言われたんですよ。自分は踏み込む意識がなかったので、少しクロス気味にやってみたら、そこから急に良くなりました」と今年からベイスターズに復帰した“男・村田”の教えがピタリとハマった。

 具体的には「前足に壁を作って、それを支点にバットのヘッドを使うみたいな感じですね。そしたら7、8割ぐらいでもそのいい“打感”で打てるよ、みたいな感じで教わりました」と身体とバットの連動性を重視。「そこからは疲れていても、いいバッティングができるようになったんです。それが今はいい感じです。村田さんのおかげですと言っても過言ではないぐらいです」と声を弾ませた。

 小学6年時には鈴木尚典現打撃コーチの下、ベイスターズJrでプレー。「もちろんベイスターズファンです」と言い切る地元っ子は、本家ベイスターズのユニフォームを見つめ「やはり重みが違いますね」と頷き、「開幕1軍、開幕スタメンを目指して、必死に食らいついてやって行きます」と目を輝かせた。

 森敬斗などライバルの多いショートの座。憧れの戦闘服に身を包んだ22歳は、希少な右打者の優位性も武器に、横浜スタジアムに快音を響かせる。

[取材・文/萩原孝弘]

【関連記事】国指定の病と向き合った過酷な日々…“ハマの不死鳥”三嶋一輝の本音「『俺、難病なんで』とか軽々しく言ってた」【独占】

【関連記事】DeNA度会隆輝、堂々の交際宣言もレギュラー争いは”波高し”? 浮上する「2年目の壁」とは

【関連記事】「取り組み方が甘い」――日本Sで出場機会ゼロ “ハマの黄金ルーキー”度会隆輝に飛んだ、元首位打者の厳しき言葉【独占】

関連記事

「アスリート/セレブ」新着記事

『CoCoKARAnext』編集スタッフ・ライターを募集

CoCoKARA next オンラインショッピング

PICK UP ユメロン黒川:寝姿勢改善パッド「nobiraku」 寝ている間が伸びる時間

腰が気になる方!腰まわりの予防に、試してみませんか? 寝ている間が、ととのう時間。 nobirakuはパフォーマンス向上の為の“大人のお昼寝”にも最適!

商品を見る CoCoKARAnext
オンラインショップ

おすすめコラム