妹の無念を晴らした“最強”の兄…40戦無敗で五輪連覇の阿部一二三に敵メディアも脱帽「全く抗えなかった」【パリ五輪】
決勝でリマに一本勝ちを収めた一二三。(C)Getty Images
妹の想いも背負った兄は会心の一本勝ちで、金メダルをふたたび掴んだ。
現地時間7月28日、パリ五輪の柔道男子66キロ級の決勝が行なわれ、日本の阿部一二三がウィリアン・リマ(ブラジル)に一本勝ち。日本男子史上5人目となる五輪連覇を成し遂げた。
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直前に起きた大波乱に動じることなく、一二三は強さを発揮した。
この日、自身と同じく五輪連覇を誓い、女子52キロ級に出場していた妹の阿部詩がまさかの2回戦敗退。史上初の兄弟同日五輪連覇の夢は潰えていた。
敗北を受け、畳の上で号泣をする妹を見ていた一二三は「妹の分までやっぱり兄が頑張らないと」と奮起。1回戦を危なげなく合わせ技一本で勝ち進むと、準々決勝では相手を大内刈りで豪快に叩きつけ、合わせ技で勝利。延長戦に突入した準決勝も見事な払い腰で技ありを奪い、メダルを確定させた。
そして迎えた決勝も一二三は圧倒的なパフォーマンスを見せつける。序盤から主導権を握ると、最後は隅落、袖釣込腰の合わせ技一本で五輪連覇。スタンドから見守った詩の無念を晴らす金メダルを手にした。
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