全員丸刈り写真が与えた衝撃、名門野球部の1枚に異論・反論が続出
ここから一体感が生まれるのか、強制力を疑う写真がネット上で物議を醸した。指揮官の体罰問題で揺れた東海大菅生高が27日、今春のセンバツ大会に出場することが発表された。
若林弘泰監督の体罰が明らかになり、出場校決定の直前に解任された。「生徒たちに責任があるわけではない」との声が多数を占め、出場を当確としていたチームは無事センバツ出場が決定。上田崇新監督の下で、仕切り直しをはかる。
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「昨年秋の都大会前にも、みんなの気持ちをそろえるために剃って、結果が出た。げんを担ぐというか、節目の発表を前に剃ろうとみんなでやりました」
チームが揺れる中、全部員が五厘刈りで出場校発表に臨んだのだ。実際には五厘よりも短く、「ソリン」という部の伝統だという。
これには様々な反応がネット上で見られた。
「絶句した。伝統だからと強制され、抵抗できない生徒がほとんどでは」
「こういった部分が野球人口減少の一因なのかな」
「やりたくない部員もいたのでは?それを声にできない空気感が部内に蔓延しているのでは」
東海大菅生の体罰については、1、2度ではなく日常的に前監督から行われていたとも報じられている。高野連への報告がなかったことは、部内や学内に蔓延していた空気を反映している、ともっぱらだ。その象徴の一つとして、時代錯誤な異様な集合写真がクローズアップされた格好だ。
当然、生徒たちはその日常的な体罰の存在を、目の当たりにしてきた。それでも余計な声を上げれば、前監督ににらまれて出場のチャンスさえ奪われかねない。そんなことは予想に難くない。高野連への報告がこれだけ遅れたということは、学校単位で隠蔽をはかっていたと見るのが自然な流れでもあるだろう。