なぜ満票受賞でなかったのか イチロー氏の日野球殿堂の投票率92.6%に米メディアで波紋「基準は確立していない」
日本の野球殿堂に有資格1年目で選出されたイチロー氏。(C)Getty Images
野球殿堂博物館は1月16日に今年の殿堂入りのメンバーを発表。プレーヤー表彰では、日米通算4367安打をマークしたイチロー氏が選出された。
受賞自体は必然的なものではあった。2001年にマリナーズに移籍するまでの9年間をプレーしたオリックス時代には、NPB通算1278安打を記録。1994年には史上初のシーズン200安打超えとなる当時の最多安打記録(210安打)を残すなど確かな実績を積み重ねてきた。
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マリナーズ移籍後も2004年に前人未到のシーズン262安打を放ち、世界的な安打製造機となったイチロー氏。ゆえに王貞治氏など6名しかいない殿堂入りの有資格1年目での受賞そのものに驚きはなかった。
ただ、SNSや海外メディアで波紋を呼んだのは、イチロー氏に対する得票率だ。先述の圧倒的な功績から史上初の満票選出が期待されたのだが、有効得票数の割合は92.6%(全349票中323票)。実に26人の記者が投票をしなかった。
この結果に驚きを隠さなかったのは、海を越えた“野球の本場”の関係者たちだ。米メディア『Newsweek』の「イチロー・スズキは殿堂入りを果たしたが、満場一致で選ばれなかった」と題された記事の中でJ.P.フーンストラ記者は、米野球殿堂でも同氏が、2019年マリアノ・リベラ以来、史上2人目の満票選出となるかが焦点となっていることを伝えた上で、「今のところ、こちらの野球殿堂の投票で彼の名は全ての投票用紙に記載されている」と強調した。