米球界で変わるイチロー氏のミカタ 米記者がNPB時代の伝説の7年を再評価「我々は日本での全盛期を忘れている」

米殿堂入りと、愛用した「51番」のマリナーズでの永久欠番が決まったイチロー氏。(C)Getty Images
球史に残る活躍を見せてきた“偉才”の価値が見直されている。
今冬に日米両球界で「時の人」となったのは、現役時代にマリナーズやヤンキースで活躍したイチロー氏(マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)だ。去る1月21日に2025年の米野球殿堂入りを果たした稀代の安打製造機は、惜しくも満票選出は逃したが、有資格1年目で得票率は99.7%のアベレージを獲得した。
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日本人としてはじめ米殿堂入りを果たしたイチロー氏。彼がメジャーリーグに挑戦したのは、28歳だった2000年のオフ。そこから10年連続で200安打を放つなど通算3089安打を記録したわけだが、仮により早く米球界に飛び込んでいたならば、どのように評価は変わっていたのか。
実際、オリックスで9年間プレーしたNPB時代のイチロー氏も凄まじいスタッツを残している。高卒3年目の94年にシーズン210安打を放って一大ブレークを遂げると、以降の7年間で通算1278安打をマーク。7度の首位打者に輝くなど、その存在感は別格だった。
このNPB時代を含めた評価が一般化していれば、イチロー氏の満票選出はより確実だったかもしれない。そもそも米球界には、日本球界との「違い」あるいは「差」を強調した識者は少なくなかった。