「目を閉じても楽勝できた」“皇帝”プルシェンコがマリニンの悲劇に異論 世界騒然のフリー後に見た偉才の変化「4Aが全てを狂わせた」【冬季五輪】

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現役時代と同様に舌鋒鋭くマリニンに意見を飛ばしたプルシェンコ氏(C)Getty Images

21歳のまさかの転落

 世界を震撼させた衝撃の結末に、かつて“皇帝”の異名でフィギュア界を席巻したレジェンドも想いを馳せている。

 いまだ波紋が広まっているのは、現地時間2月13日に行われたミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケート男子フリー。世界選手権2連覇中の絶対王者イリア・マリニン(米国)が、得意の4回転ジャンプを決め切れずに2度も転倒。明らかに精彩を欠くパフォーマンスで、フリー15位と大失速。まさかの総合8位で金メダルはおろか、表彰台にすら立てなかったのだ。

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 金メダル間違いなしと謳われた21歳のまさかの転落は、さまざまな反響を生んだ。そのなかで“絶対王者”としての地位が本人を苦しめたと見解を寄せるのは、ロシアフィギュア界のレジェンドであるエフゲニー・プルシェンコ氏だ。

 引退後に指導者となり、後進の育成に従事しているレジェンドの眼は、絶頂期にあったマリニンの“異変”を見抜いていた。ロシア・メディア『Sports Express』で今五輪の感想を求められたプルシェンコ氏は「マリニンは4回転アクセルをやるべきではなかった」とキッパリ。「そしてフリーでは上位候補となるライバルたちもミスを犯していた。だから4回転ループすらも不要だった。目を閉じても滑れるプログラムで挑んでいたら、仮に4回転を3本だけに抑えても、楽勝できた」と厳しい言葉を向けた。

 では、プルシェンコ氏は何がマリニンの“悲劇”を生んだと考えているのか。43歳になったレジェンドは、こう続ける。

「4回転アクセルはリスクが伴う。単なる超C難度ではなく、『スーパー』な要素であり、膨大なエネルギーを必要とする。だが、彼は彼自身を試そうとしていた。成功すれば、オリンピックで成功させた最初のスケーターとして歴史に名を残すことになる。まさにイリアが夢に見ていたことなのだろう。だが、彼は団体戦で4回転アクセルを跳ぶと2回も宣言しながら跳ばなかった。つまり自信がなかったのだ」

 優勝が約束されたような空気が漂う大舞台。そんな極限状態で自信を保つのは容易ではない。プルシェンコ氏は自身の現役時代を回想しながらマリニンが相当な重圧に押し潰されたと分析した。

「個人戦で不安が顕著になっていたイリアを見て、すぐに2002年のソルトレークシティオリンピックでの自分を思い出した。あの時の私は100%、いや1000%の準備ができていた。シーズンを通して誰にも負けず、優勝候補と目されていた。金メダルという一つの目標だけを掲げて大会に臨んだ。そして、私は燃え尽きた。巨大化しすぎた欲望に負けた。

 イリアも勝利だけを求めてミラノにやって来た。実際、多くの人がすでに彼の首に金メダルを掲げる姿を見ていたはずなんだ。ああいう状況になると、冷静を保って氷上に立つのは難しい。あらゆることが気になって集中力が途切れるんだ」

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