99年ドラフト1巡目の愛媛・正田樹が現役引退へ、いよいよ99年ドラフト組最後の現役選手になった下位指名からの成長株とは?
指名競合によるクジ引きは2回。1巡目指名で国学院久我山・河内貴哉を巡り、広島、近鉄、中日の3球団が入札。広島が交渉権を獲得した。2巡目指名では東福岡・田中賢介を巡って日本ハム、西武、中日の3球団が競合。こちらは日本ハムが交渉権を引き当てた。
下位指名から花開いた出世頭は、近鉄5巡目指名だった堀越・岩隈久志だ。甲子園出場経験はなかったが、恵まれた体格を評価された。2年目の2001年に頭角を現すと、後半戦は活躍し日本シリーズ第2戦に先発するまでに。翌年以降先発ローテーションに定着して、メジャーリーグのマリナーズでも長く活躍。日米通算170勝を挙げる大投手へと成長を遂げた。
投手では正田が最後の現役選手だった。では最後に残る唯一の現役野手とは。もう一人の下位指名からの成長株、ダイエー4巡目指名で入団した鹿児島工・川崎宗則がその人だ。
2年目の2001年に1試合だけ、一軍デビュー。4年目の2003年に1軍定着し日本一に貢献すると、2004年以降は不動の遊撃手へ成長した。その後は岩隈と同じく、マリナーズでもプレーするなど、メジャーリーグでも活躍。2017年の古巣ソフトバンク復帰後は、台湾・味然を経て、現在はBCリーグ・栃木でプレー。今季は43試合に出場し、打率・269、12打点、8盗塁の成績を残した。
上位も下位も個性派揃い。巨人・高橋尚成、日本ハム・田中賢介ら、他にも海を渡りメジャーでプレーした選手もいる。そんな76選手が指名された1999年ドラフト組。最後の現役選手となった川崎には、1日でも長く元気なユニホーム姿をみせ、躍動してほしい。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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