今季J1で最も「がっかり」させたクラブは?識者がワースト3を独自選定!”人が足りなかった”川崎、人件費に見合わなかった柏、G大阪に厳しい見解
◆2位:柏
昨季の7位から一気に転落。J1最上位の一つに数えられるチーム人件費を投じながらも、17位に終わった。今季は降格が1クラブの特別なシーズンであるため、難を逃れたが、例年なら降格レベルの成績だ。
細谷真大、マテウス・サヴィオをはじめ、攻撃陣は粒ぞろい。それでもこれほどの低迷を経験したのは、開幕前から指摘されたように、大南拓磨、高橋祐治、上島拓巳が移籍して弱体化した守備陣の問題が大きかった。
ハイプレス、ミドルプレスを持ち味とするネルシーニョ監督のチームだけに、後方でセンターバックが広いスペースをカバー出来なければ、アグレッシブな守備戦術が生きない。シーズン序盤で退任となったネルシーニョだが、クラブから充分な補強を受けたとは言えなかった。
シーズン中に浦和から獲得した犬飼智也が加わってからは、徐々に状況が変わったが、来季はこのような補強不足は避けたいところだ。
◆3位:G大阪
2021年は13位、2022年は15位と辛うじて残留。そして、今季は16位で残留。この3年間はずっと下位に低迷してきた現実を踏まえれば、驚きではない。とはいえ、G大阪にかけられる期待の大きさ、投じたチーム人件費の額を考えれば、16位はあまりに寂しい結果だ。
昨季は片野坂知宏、今季はダニエル・ポヤトスと、Jの他クラブで結果を残した指揮官を招聘したものの、2年連続で低迷した。6~7月辺りは好調に転じた時期もあったが、その後ジリジリと調子を落とし、終盤は公式戦12試合勝ちなし。改革を目指すはずのチームに活気が感じられず、週末は楽しいものではなかった。
G大阪はこのまま古豪になってしまうのか。来季続投するポヤトス監督の下、チームには変わる活力が必要だ。
[文:清水英斗]
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