町田、磐田、東京V――J1昇格組の勝算は?開幕3試合で見えた、それぞれの”収穫と課題”

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 最後に東京Vだ。開幕戦で横浜FMに1-2で逆転負け、2節で浦和と1-1で引き分けた後、3節はC大阪に1-2で惜敗。言ってしまえば、すべて善戦したが、すべて惜敗と惜分けだった。1分け2敗で、降格圏の18位に沈む。

 4-4-2のゾーン守備はよく機能し、足下でつなぐビルドアップ派の3チームを見事に困らせた。横浜FM戦、浦和戦では先制ゴールも挙げている。2点目を奪えない課題はあるものの、J2時代は2点目が奪えなくても、失点を抑えて試合をクローズし、勝ち点を積み上げてきた。ところが、J1ではそれが許されない。後半に高まる相手の圧力に屈してしまう。

 実際、東京Vが3戦で喫した5失点のうち、4失点は後半に喫したものだった。ベンチメンバーが充実しているJ1の上位陣は、疲労が溜まる後半に選手交代から大きな圧力をかけてくるため、J2時代とは違う勝利の方程式を確立させる必要がある。城福浩監督は、ゲームチェンジャーの必要性について発言したが、まさにそういうことだろう。

 今後は対戦相手も変わる。4節の新潟まではビルドアップ派の傾向が続くが、5節は京都、6節は湘南、7節は柏と、5節以降は守備強度自慢のチームが続く。おそらく、3節までとは違う試合になり、違う成果、違う課題が出るはず。ここでどうなるか。

 また、そうした対戦相手にかかわらず、改善しなければならないのが、自らゲームを壊しがちな傾向だ。浦和戦ではペナルティーエリア内で不用意に足を出してPKを献上し、C大阪戦ではパントキックを阻んで2枚目の警告で退場処分を受けた。横浜FM戦でも土壇場のハンドでPKを献上している。

 VARが導入されたJ1だからこそ、細かい部分へのこだわりが勝敗を左右する回数が増える。若い選手が多い東京Vだけに、その部分で経験不足は露呈しがち。早く慣れる必要がある。

 町田に比べると、磐田と東京Vはまだ、J1を戦い抜く自信を得るに至っていないはず。4節以降、流れを変える試合を見せたいところだ。





[文:清水英斗]

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