「ばかげている」テニス世界ランク1位シナーのドーピング問題で”おとがめなし”に選手が猛反発!「2年追放すべきだ」
シナーはまもなく開幕する全米オープンにも出場予定(C)Getty Images
男子テニスで世界ランク1位のヤニック・シナーについてテニスの不正監視団体ITIAは8月20日、今シーズン中の薬物検査で2度禁止物質に陽性反応を示していたが、無実の裁定が下ったと発表した。
【関連記事】選手の苦情は4年後に活かされるか? 選手村の“過酷実情”を米テニス選手も告発「環境は最高と言えるものではなかった」
ITIAの発表によると、今年3月のBNPパリバ・オープンで実施された2度の検査で使用が禁止されている薬物のクロステボルがシナーから低濃度で検出されたという。
クロステボルは世界反ドーピング機関(WADA)が常時禁止しているたんぱく同化薬で、8日後に行われた大会外検査でも微量の検出が認められたため、陽性となった。
また本来は禁止薬物が検出された時点で暫定的に出場停止処分となるものの、選手には異議申し立てにより出場停止処分を解除する権利があることで、シナーはこの申し立てを行い認められたため、これまで試合に出場できたという経緯も明らかになった。
その後、シナーとチームのサポートメンバーが全面的に調査に協力。調査の結果、シナーのサポートメンバーがクロステボルが含まれる市販のスプレーを自身に使用した後に、シナーをマッサージしたことで意図せずして皮膚からシナーの体内に禁止薬物が取り込まれたことが認められた。