W杯で立ちはだかる“8強の壁”を破る11人は誰だ?「アジア最強」とされる3-4-2-1に当てはめてみた
評価を上げる鈴木は欧州で実戦経験を積んで力を増している(C)Getty Images
最終ライン、3バックは伊藤洋輝、冨安健洋、板倉滉か。町田浩樹や谷口彰悟も遜色はない。一つ、ウイングのアシンメトリー化と関連付けたいのは、3バックの左右にサイドバックもできるタイプを起用し、ビルドアップも守備ブロックも、4バックとの中間的な戦い方を実践することだ。対戦相手とのかみ合わせによっては、伊藤、冨安、板倉、菅原の4バックにも見えるような形を模索する。最終予選のように固定的な配置では丸裸にされ、おそらくワールドカップは、ベスト8の壁は突破できない。
最後にGKだが、欧州で実戦を積む鈴木彩艶にかける。ビルドアップやロングキックが優れたGKなので、彼の能力を活かせば、プレス回避の手段は今より増やせるだろう。また、あと1年半の間に最も成長する余地が大きいのは、ポジションを得てからの時間が短い鈴木かもしれない。と、期待しておく。
最終予選で披露した日本代表の3-4-2-1は、破壊力があり、安定性も優れていた。しかし、ワールドカップでベスト8の壁を突破することを念頭に置いた場合、より分析されにくいチームが望ましい。今の3-4-2-1は、最終予選でも対戦相手に分析され、対策を打たれて苦しめられたが、困ったら個で殴ってスコアを動かし、解決してきた面がある。
ただし、ワールドカップはそうもいかない可能性が高いので、3-4-2-1の型を打破した戦い方を、今以上に模索したいところだ。
[文:清水英斗]
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