【11月シリーズ検証】中国戦の失点が示す森保ジャパンの「大きな課題」 ウイングハーフと3バックの連係に”綻び”が生まれた理由とは
3バックに対し、中国は4枚目を素早く走らせて来るので、もはや3バックの個の対応云々では片付かない。全部はね返してしまえば構わないが、遠藤にしても、町田や瀬古らの空中戦にしても、100%で勝てるわけではないので、日本としては最終ラインをカバーしなければならない。だが、今回の両ウィングハーフはそこに居ても、連係が出来ていなかった。
三笘はスタメンで出ると、後ろの町田と頻繁にコミュニケーションを取りつつ、連係して守るのがうまい。堂安律も同様だ。彼らが主力のウイングハーフとしてスタメン起用されているのは、守備面も理由の一つなのだろう。
日本の3バックに3枚をぶつけて攻略の糸口をつかむ。インドネシアも中国も、明確なねらいを持って仕掛けてきた。そう、あれは日本を襲う、赤い三連星のジェットストリームアタック。あの攻撃を踏み台にしなければ、今後の連邦軍、いや日本の勝利は危うい。対戦相手の質が高ければ、日本の失点はかさむだろう。
どう対策するか。アプローチの一つは、改善を目指すことだ。今まで通りに試合の支配をベースとしつつ、時には攻撃的ウイングハーフにもカバーしてもらえるよう、連係を高める。もう一つは起用の使い分けだ。後半32分に橋岡大樹が入り、一気に安定感が増したように、守備重視の選手を試合に応じて使い分ける。
どちらかと言うより、この両方のアプローチで進むことになるのだろう。改善、ダメなら使い分け、共に破綻すれば4バック回帰も。徐々に難しさを増した最終予選だが、課題は見えつつも、結果はしっかりの日本代表。2025年はどうなるか。
[文:清水英斗]
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