まさに“狂気”の3-1-4-2 卒倒しそうな森保采配 CBまで飛び出す攻撃性は規格外にも程がある

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森保監督の大胆采配は、次のW杯でも決まるのか(C)Getty Images

 当時、あの布陣について我々ライターの間では「ファイヤーフォーメーション」と呼び、内輪の話題になっていたが、今となっては何も特別感が無い。3バックを同数のリスクに晒してハイプレスに行くことも、三笘と伊東を同時にウイングハーフに並べることも、今は日常の光景だ。怪我や成長もあり、人選は中村敬斗や堂安律に変わったりもするが、「ファイヤー」が普通のチームになった。いつも燃えている。超サイヤ人が日常になった孫悟空のようだ。

 だが、そうして基準が上がった今でさえ、スコットランド戦終盤の3-1-4-2に関しては、卒倒しそうなほどのアグレッシブさが感じられた。火では足りない。あのアクセル全開の配置に加え、後ろから鈴木淳之介まで飛び出して行ったあの瞬間、日本代表にはマグマが噴き上がるような苛烈さがあった。

 1-0の勝利をたぐり寄せた、マグマアタック。カタールW杯で見たファイヤーフォーメーションの上位互換を見た気がした。

 とはいえ、いきなりこの形が3か月後のW杯でベースになるとは信じていない。実際、選手交代とシステム変更後、最初の数分間は怪しかった。せっかく日本が良い流れで攻め込んでいたのに、バランスを失って一転、数分間はスコットランドに押し込まれた。

 その後、先制点を含めて日本が一旦ペースを握ってからは、鎌田をアンカーに置いたことで、師匠のごときパスさばきでポゼッションを調整。守備の不安をボール保持によって呑み込んで試合を安定させたが、悪いほうへ転ぶ可能性もゼロではなかった。

 まさに規格外。訳ありシステムではある。ただ、「いつでもアレやったるで!」という奥の手感が、日本に余裕と強気をもたらすかもしれない。

 31日深夜のイングランド戦が楽しみだ。意気揚々の日本が、紛うことなき強豪にぶつかっていく。「あらら、お前にはまだこのステージは早すぎるよ」と突き返されるか、それとも高みを垣間見るか。

[文:清水英斗]

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