「オオタニは最も高潔な相手だ」――ついに勇退する名将ベイカーが語った偉才・大谷翔平の“真価”
数多の名手を育て上げてきたベイカー。そんな指揮官は大谷への想いを公然と語っていた。(C)Getty Images
百戦錬磨の名将が大きな決断を下した。現地10月26日、アストロズのダスティ・ベイカー監督が今季限りで勇退すると発表された。
まさに球界を代表する名将だった。1988年にジャイアンツでスタートさせたキャリアは26年に及ぶ。その間に積み重ねた勝利数は歴代7位の2183勝。昨年には監督就任25年の節目で初のワールドシリーズ制覇を達成し、ついに“頂点”も経験した。
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黒人監督として史上初の2000勝を達成したほか、3度の最優秀監督賞も手にしたベイカー監督。この先で殿堂入りを果たすであろう指導者キャリアにおいては、バリー・ボンズなど多くの名選手たちが影響を受けてきた。
そんな指揮官が晩年に漏らした言葉で忘れられないのが、大谷翔平へのメッセージだ。現地7月10日にシアトルで開催されたオールスターゲームで、アメリカン・リーグの指揮官を務めたベイカー監督はメディア対応の場で「今までに私は数多くの素晴らしい野球選手を見てきたけど、オオタニは私が見てきた中で最も優れたアスリートだ」と指摘。そして、こう訴えていた。
「我々は彼と同じ地区にいるから対戦することが多く、あのピッチングやバッティングと戦わなければならない。だからこそ分かるんだ。オオタニは我々が対戦する中で最も礼儀正しく、最も高潔な相手の一人だよ」