なぜ中谷潤人は西田凌佑を相手にスタイルを変えたのか? 非情に徹した“予想外の攻撃”を生んだ名参謀の閃き「本当に潰していくというイメージ」
その指示は、ルディ・ヘルナンデストレーナーをはじめとする陣営の“閃き”によるものだった。おそらく西田側も静かな立ち上がりを予想しているだろうと見込んで、そのギャップを突こうとしたというわけである。
陣営から提案されたアイデアを「楽しそう」と素直に受け入れた中谷。ともすれば、リズムが狂いかねない助言かかわらず、あれだけのハイクオリティーで実行できるのは、見事という他にない。
回を重ねるごとにダメージの色が濃くなっていった西田を「すごく(ダメージを)与えてるっていうのも、外から見受けられたので、そこまで長くはならないだろうなという感覚は持っていた」という彼はこうも続けている。
「3ラウンド目、4ラウンド目が始まる前に肩をこうやって(痛そうに)やってたので。非情ですけど勝つために腕を狙っていきました」
いまだ底知れぬポテンシャルを見せつけた中谷。互いに「価値を高め合おう」と誓った世界スーパーバンタム級4団体統一の井上尚弥(大橋)とのドリームマッチへの機運を高めた“ビッグバン”の成長は、まだまだ止まりそうにない。
[取材・文/構成:羽澄凜太郎=ココカラネクスト編集部]
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