「新型・錦織」、長~いトンネル脱出 ツアー決勝記録
別人「ニュー錦織」
故障に苦しんだ1年前とは別人のようだった。17年8月に右手首の腱(けん)を脱臼。原因は、手首に負担の大きいサーブにあった。長期離脱する間、フォーム改造に着手。ケガの再発防止を最優先に考え、体のひねりや腕のしなりを生かした新サーブをひっさげて18年1月にツアー復帰。一時は39位まで落ちた世界ランキングを9位にまで上げ「痛みが出なかったのは、今までなかったこと」と試合を重ねるごとに自信を深め、つかんだ12度目の優勝だった。
1週間後に控える全豪オープンにも弾みがついた。「これ以上ないスタート。プレー内容が良く、とてもいい準備ができた。去年の終盤から最高のテニスができているし、今週のようなプレーができれば(全豪でも)上位にいける」ときっぱり。
ケガの不安なく、決勝の「呪縛」からも解き放たれた「ニュー錦織」が完全復活を予感させた。
◆錦織のツアー決勝記録
(順位は当時世界ランク)
16年
04月マイアミOP
錦織(第6シード、6位)
●3-6、3-6
ジョコビッチ(セルビア、第1シード、1位)
04月バルセロナOP
錦織(第2シード、6位)
●4-6、5-7
ナダル(スペイン、第1シード、5位)
07月ロジャーズ杯
錦織(第3シード、6位)
●3-6、5-7
ジョコビッチ(第1シード、1位)
10月スイス室内
錦織(第3シード、5位)
●1-6、6-7
チリッチ(クロアチア、第4シード、12位)
17年
01月ブリスベン国際
錦織(第3シード、5位)
●2-6、6-2、3-6
ディミトロフ(ブルガリア、第7シード、17位)
02月アルゼンチンOP
錦織(第1シード、5位)
●6-7、4-6
ドルゴポロフ(ウクライナ、ノーシード、66位)
18年
04月モンテカルロM
錦織(ノーシード、36位)
●3-6、2-6
ナダル(第1シード、1位)
10月楽天ジャパンOP
錦織(第3シード、12位)
●2-6、4-6
メドベージェフ(ロシア、ノーシード、32位)
10月エルステバンクOP
錦織(第5シード、11位)
●3-6、6-7
アンダーソン(南アフリカ、第2シード、8位)
19年
01月ブリスベン国際
錦織(第2シード、9位)
○6-4、3-6、6-2
メドベージェフ(第4シード、16位)
OP=オープン
M=マスターズ
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]