福留孝介が22年間第一線で活躍してきた理由「僕は人に憧れるということをしない」
挫折だと自分で思った瞬間挫折
今年でプロ野球生活22年目、日米通算2477試合もの出場を誇る福留さん。
田中さんから「プロ野球選手とは、どのような職業ですか?」と問われると、
「そこはもちろん仕事です。好きなことを仕事にできているということなんでしょうね。」
と、キッパリ回答。
そんな福留さんをアナウンサー時代取材した田中さんは、こんな印象深い話があったという。
「『挫折という言葉はありません。挫折だと自分で思った瞬間挫折ですから。それは乗り越えるべきハードルであり、レベルを上げるためのハードルだから楽しいんだ』とおっしゃっていました。これを若かりし頃に聞いた時、本当に感動しましたね。」
この「挫折」という言葉に対し、福留さんは改めてこう語った。
「僕野球をやっていて、しんどいと思うことってあまりないんですよね。自分が好きでやっているから。自分が嫌いでやっているなら、嫌やなとか、しんどいなと思うことはあるかもしれないんですけどね。僕は今22年間野球をやっていますけど、野球を嫌いになったことって一度もないんですよね。それは高校時代からずっとです。」
高校は名門・PL学園高校卒の福留さん。
高校時代、過酷ではなかったのかと聞かれると、こう答えている。
「それはもう、置かれた状況やし、しょうがないじゃないですか。当たり前のことなので。」
そんな福留さんについて、公私共に親交の深い湊川さんは改めてこう語る。
「ずっとトップで走っていて、憧れの存在ですよね。ご一緒させていただいている中で、ただ野球が凄いからとかではなく、立ち振る舞いも含めて色々と勉強させていただいています。」
「憧れ」の存在。何かを目指すうえでこの「憧れ」というのは多くの中人に存在するであろうものと思われるが、福留さんはそうではない、自分なりの考えを持っていた。
「僕、野球をやっていて人に憧れるということをしないんですよ。『目標』にする選手はいますけど『憧れる』選手は作らないようにしています。『憧れる』ということは、自分はその人に追いつけないと思っている訳じゃないですか。だから僕は『目標』として、あの人と同じことができるようになりたい、あの人を超えてやるって思ってやってきましたね。」
43歳となった今でも球界のトップで活躍し続ける福留さん。そんな福留さんを「目標」とし、日々練習に励む野球少年たちも多いことだろう。
そんな彼らに向け最後に福留さんは、
「悩むこともあるけれども、悩むということは自分が成長するチャンスじゃないですか。何も悩まなければそこまで。悩んで、そこをどう解決していくかということをまた楽しみだと思い、それを解決したら上手くなると思えばいいんじゃないですか。誰も楽して上手くなった人なんかいないですから。」
とメッセージを送った。
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません
[文/構成:ココカラネクスト編集部]