メジャー挑戦秒読みか?! 鷹・千賀がオプトアウト付き5年契約を結んだ背景とは

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 再び世界の野球関係者をうならせたのが、今夏の東京五輪だった。4月に左足首の靱帯を損傷し、ぶっつけ本番で追加招集された。直前の2軍戦で打ち込まれる場面もあり、一部ファンからは招集自体に懐疑的な声まで飛んだ。そんな中、不安視する雑音を一蹴する好投で金メダルに貢献した。

 決勝トーナメント初戦の米国戦で、4番手として6回から登板。5-6と1点ビハインドの場面で、またもいきなり3者連続三振の離れ業をみせた。イニングまたぎで臨んだ7回も、4番打者に二塁打こそ許したが、無失点。自軍に勢いを呼ぶ好投で、逆転サヨナラ勝ちにつなげた。WBCと同じ米国相手に2イニング投げ、再び6つのアウトのうち5つを三振で奪った。

 千賀は再び米国と当たった決勝戦でも2番手で6回から登板。1イニングを無安打無失点、1四球1死球の1三振で封じ込めて、金メダルへの無失点リレーの一翼を担った。

 160kmを超す直球と、お化けフォークのコンビネーションだけでも初見の外国人打者には厄介なのに、そこに鋭いカットボールとスライダーもミックスする。過去にメジャーリーグで成功してきた先輩日本人投手たちに共通していた武器こそがフォーク。その完成形を、千賀は右腕に宿している。

 東京五輪では金メダルに貢献したが、ペナントレースではケガで3カ月離脱し、ぎりぎり2桁に届く10勝止まり。日本シリーズ4連覇中だったチームも、2013年以来8年ぶりのBクラスとなる4位に沈み、プレーオフにさえ進出できなかった。エースとしてフルシーズン稼働して、覇権奪回へ。その先に待つメジャー挑戦へ向けて、千賀は迷いなく前を見据えていた。





[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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