土壇場で舞い込んだマイナー契約という“チャンス” フィリーズGM補佐が明かした青柳晃洋獲得に動いた理由
阪神からの米球界挑戦が決まった青柳。(C)産経新聞社
交渉の“デッドライン”で求めていたチャンスが舞い込んだ。現地時間1月17日、今オフに阪神からポスティングシステムを利用してメジャー移籍を目指していた青柳晃洋が、フィリーズとマイナー契約に合意。2月に始まるスプリングトレーニングに招待選手として参加する方針となった。
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昨年12月4日にポスティングシステムの申請が正式に受理された青柳。公式サイト上で本人は「どうなるかはわかりませんが、MLBに挑戦できる事を望みながらしっかりと良い話ができるようにしていきたいと思います」と覚悟を示していた。
しかし、今オフのFA市場に大物投手が相次いだ影響もあって、45日間の交渉は停滞。ついにはポスティングの期限当日を迎えた中で、フィリーズからの契約を受けた。
無論、青柳の受けたマイナー契約は、MLBでのプレーを保証される40人ロースター枠外での契約となる。当然、受けられる保証も阪神時代とのそれとは異なる。ゆえに春先から厳しい競争が待ち受けているとも言える。それでも22年にセ・リーグの投手3冠(最多勝、最優秀勝率、防御率)に輝いた変則右腕は夢を追った。
もっとも、マイナー契約とは裏腹にフィリーズ首脳陣の期待は高い。MLB公式サイトに取材に応じたホルヘ・ベランディアGM補佐は「我々は彼のユニークさを気に入っている」とコメント。「ロースターの枠を獲得するのは簡単ではない」と前置きしつつ、NPBで異彩を放った実績を評価した。