首位浮上への追い風となるか 岡田阪神で注目集める「右のロマン砲」とは
岡田監督も野口の思い切りの良さを評価している(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext
阪神は7月に入ってから6勝2敗、ハイペースで勝ち星を積み重ね始めた。
若虎もチームを勢いづけている。7月10日のヤクルト戦(甲子園)に「6番・右翼」でプロ初スタメンとなった野口恭佑は緊張の舞台で2打点をマーク。1点を追う4回二死二塁の場面、相手先発、奥川恭伸の甘く入った直球を見逃さず、バットを振りぬくと右中間に運び、これがプロ初の適時打となった。
さらに6回一死一、三塁の場面でも遊ゴロを放ち、三塁走者が生還と勢いのあるバッティングで得点に結び付けた。
6月28日に初昇格を果たすと、7日のDeNA戦(甲子園)では途中出場ながら、2打数1安打1打点で逆転勝利に貢献。さらに9日のヤクルト戦(甲子園)でも1点を追う9回に一死無走者から代打で出るとしっかり四球を選び、その後の近本光司のサヨナラ打に結び付けた。
育成からはいあがった。2022年育成ドラフト1位で九産大から阪神に入団。チームが求める右打ちの外野手、当初からスケールの大きい打撃でひそかに注目されていたが、ルーキーイヤーとなった昨季はウエスタン・リーグで打率「.303」、6本塁打、18打点と頭角を現すと、昨年11月に行われた秋季キャンプで岡田彰布監督に持ち味の打撃を猛アピール。日本一を達成し、さらなる上積みを求めていた指揮官の目に留まり、見事昨年11月に支配下を勝ち取った。