“韓国のイチロー”は吉田正尚よりも評価されるか? 韓国紙が説いたMLBでの可能性「メジャー球団からの関心は想像以上」
今春のWBCではダルビッシュから痛烈なヒットを放ち、会場を沸かせたイ・ジョンフ。その挑戦に熱視線が注がれている。(C)Getty Images
「挑戦しに行くのだから、いつか韓国に戻ることを考えるのは贅沢だと思う。なんとか死に物狂いで、生き残るという気持ちで適応したい」
韓国球界の至宝は、メジャー移籍に並々ならぬ覚悟を持っている。KBO(韓国プロ野球)リーグの強豪キウムに所属するイ・ジョンフだ。
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去る11月2日にメジャーリーグではフリーエージェント(FA)となる選手たちが正式に公示され、各国球界で有力選手たちの動向が活発化。そのなかでイ・ジョンフはポスティングでの移籍に向け、着々と準備を進めてきた。
かつて中日で活躍したイ・ジョンボム氏を父の持つサラブレッドは、類まれな野球センスから「韓国のイチロー」とも称される天才肌だ。米スカウトの評価も上々で、すでにジャイアンツ、ヤンキース、パドレスの3球団が獲得に興味を示している。
契約を結んだ大物代理人スコット・ボラス氏も「守備の能力もあるし、パワーも十分にある。彼はK-POPのような風をメジャーにもたらすはず」と太鼓判を押す25歳は、大型契約も見込まるなど、今オフの移籍市場における注目株であるのは言うまでもない。
そんな天才打者の動向は、母国メディアでも大きな注目を集めている。日刊紙『朝鮮日報』は、米移籍専門サイト『MLB Trade Rumors』による「いまだ全盛期ではなく、ここから頂点を目指していく選手」との評価を伝えたうえで、「メジャーリーグ球団からの関心は想像以上だ」と驚嘆。さらに「今年は怪我に苦しんだが、彼に向けられるアメリカからの視線は楽観視したものが多い。可能性は開かれている」と前向きな期待を寄せた。