大谷翔平のド軍移籍で“韓国のイチロー”も動く MLB移籍市場に母国紙が熱視線「今年は大谷による、大谷のための舞台だった」
かつて大谷への憧れを口にしていたイ・ジョンフ。彼もまた今オフに念願のメジャー移籍を叶える寸前だ。(C)Getty Images
今オフのメジャーリーグのストーブリーグにおける“最大の目玉”であった大谷翔平がついに動いた。これによって移籍市場は大きく動き出す気配が漂っている。
稀代の天才が締結したエポックメーキングな大型契約が世界を驚かせた。現地時間12月9日、今オフにエンゼルスからフリーエージェント(FA)となっていた大谷は、高校時代から熱心なアプローチを受けていたドジャースと10年契約を結んだ。驚くべきは、その契約金額。大半が契約満了後の支払いとなる見込みだが、総額7億ドル(約1014億円)。野球界だけでなく、スポーツ史上最高額の契約となった。
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メジャーの移籍市場は大物選手から動くのが通例となっている。ゆえに大谷の去就が解決したいま、雪崩式に、FAやポスティングとして公示されている有力選手たちの交渉が活発化していく可能性が高い。
そのなかで複数球団による争奪戦が予想されるのが、今オフにKBO(韓国プロ野球)リーグの強豪キウムからポスティングを認可されたイ・ジョンフだ。25歳となった「韓国のイチロー」は、走攻守に秀でた左打者として需要は高く、米スカウトの間でも垂涎の的と報じられて久しい。
無論、韓国国内でも注目度が高まっている。日刊紙『朝鮮日報』は、大谷の衝撃的な契約について「信じがたい額の契約が実現した。彼の契約金は想像の超越した規模になった」と絶賛したうえで「今年のストーブリーグは、大谷の、大谷による、大谷のための舞台だった。彼の去就にはアメリカだけでなく世界中の注目が集まっていた。そんな大谷の去就がようやく決まったいま、他の選手の行き先が決まる時が来た」と“至宝”の今後を予測した。
「ここまでイ・ジョンフに関する話題が静かだったのは、メジャー球団からの関心がなかったわけではない。多くの球団にとって大谷の契約が優先事項だったからだ。実際、イ・ジョンフの獲得を狙っていたジャイアンツとパドレスは大谷獲得に動いていた球団だとされ、影響を及ぼした可能性は高い。とくに本腰を入れていたと考えられるジャイアンツは、大谷獲得に失敗したことで、大きな投資ができる余力ができたと言える」