日本生まれの“韓国のイチロー”に吹く逆風 “最悪契約”の声に母国メディアも嘆き「1年目なのにもう悪評が…」
怪我による1年目を終えたイ・ジョンフ。(C)Getty Images
期待外れの1年を終えた韓国の球界の至宝に対する“風当たり”は厳しい。
現地時間12月2日、米スポーツメディア『The Athletic』は、「MLBワースト契約ランキング 必ずしも全ての超大型契約がコストに見合うとは限らない」と題した記事を寄稿。その中でジャイアンツに所属するイ・ジョンフを「選外佳作」としてリストアップした。
【動画】本塁打直後も気になる仕草 イ・ジョンフの「ヘルメット問題」を見る
昨年12月にポスティングシステムを利用し、6年1億1300万ドル(約169億5000万円)というアジア人野手最高額でジャイアンツ移籍を果たしたイ・ジョンフ。元中日のイ・ジョンボム氏を父に持つ、愛知県名古屋市生まれのサラブレットには相応の期待が集まった。
しかし、思うようにはいかなかった。春先の不振から徐々に脱し始めた5月13日のレッズ戦で外野フェンスに激突して左肩を脱臼。直後に左肩関節唇損傷の修復手術を受け、早々にシーズンを終える形となった。
22年にKBOリーグで2年連続首位打者と初の打点王にも輝き、MVPに選出された“韓国のイチロー”。そんな周囲の期待を裏切る形となった1年を終えた25歳に、『The Athletic』は辛辣だ。「FA契約はギャンブルだということを否定できない。安い選手が必ずしも成功するとは限らず、高額で雇われた選手もケガをすれば、将来に深刻な懸念が生じる」と綴っている。
米国内でのシビアな意見に、イ・ジョンフの母国でもハレーションが広まった。韓国メディア『OSEN』は「1年しか経っていないのに……もうこんな悪評が。MLBワースト契約にイ・ジョンフの名前も挙がった」と『The Athletic』の特集記事を紹介。「6年契約の1年目が終わり、負傷で何かを見せる機会も多くはなかった。すでに大手媒体で『ワースト契約』候補と言及された。契約の成否を語るには早すぎる時期だが、外部の評価は高額年俸選手として避けられない宿命だ。結局、実力で乗り越えるしかない」と当人を慮る見解を示した。