指揮官交代も100敗ペースから上向かず 西武に必要な再建への「長期ビジョン」
そして、こう続けるのです。
「交流戦の打順を見たら、『3番・栗山巧、4番・中村剛也』という並びでした。ともに不惑を迎えたバットマンである二人が、中軸を務める光景は十数年前から変わっていないわけです。その間、主力打者を務めた浅村栄斗は楽天へ、秋山翔吾はメジャー経由で広島へ、森友哉はオリックスへ、山川穂高はソフトバンクへ『流出』してしまった。FAは選手の権利であり、行使は非難されるものではない。それにしても彼らがみんな残留してくれていたなら、どんな魅力的な打線が組めていたかという話です。返す返すももったいない」
ならば、どうすればいいのでしょうか。
「予算的な問題からFAでの選手獲得を期待できない分、西武はドラフトでの逸材獲得と育成へ、他球団よりも熱心に取り組まなくてはいけません。こじんまりした選手を指名と『置きに行く』のでなく、打者なら遠くへ飛ばす、投手なら速い球を放れるといった、スケールの大きな選手に特化して獲得、鍛え上げていくというのも一つの手です」
しかし、過去にもそういった選手をスカウトが獲得しながらも、FA権取得とともに他球団へと移籍してしまうのが、西武という球団の常。それでも、やはりライオンズは強くあらねばいけません。
どれだけ弱くても、ベルーナドームのレフトスタンドをライオンズブルーに染め上げるファンの方々へ、夢のあるビジョンを示すことが、リーダーには求められるでしょう。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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