日本人選手の態度は「傲慢で失礼」 WBC会長が「遺憾に思う」と“公開謝罪要求”も悪童ネリは乱闘未遂騒動を悪びれず
京之介との騒動にもネリは至って冷静だ。(C)Getty Images
「相手が望むなら、それに応えるだけ」
試合を前にした“乱闘未遂騒動”が波紋を呼んでいる。
現地時間2月11日、ボクシングの元世界2階級制覇王者のルイス・ネリ(メキシコ)は、今月22日に地元メキシコで対戦するWBA&WBO世界フェザー級15位の亀田京之介(TMK)とのフェイスオフを実施。その場で殴り合い寸前となる事態が起こった。
【動画】まさに一触即発…乱闘寸前の騒動になったネリと亀田のフェイスオフの映像
ピリついた雰囲気の中で“事件”は起きた。互いに鋭い視殺戦を見せる中、京之介が額を突き合わせた瞬間、ネリはスイッチが入ったかのように左右の連続フックを披露。これをかわした京之介は「こいや! こいこい」と挑発し、「通訳して。お前、そんなパンチ俺には当たらん」と煽った。
昨年5月6日に東京ドームで、世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(大橋)に6回TKO負けして以来の再起戦となるネリ。母国で真価を発揮しなければならない一戦だけに緊張感が高まったのか。京之介の執拗な挑発に苛立ちを隠しきれなかった。
悪童らしいと言えば、らしい振る舞いではある。だが、今回の騒動に至ったのには悪童なりの理由がある。メキシコの総合ニュースサイト『AMEXI』によれば、ネリは「あっちが俺に頭を近づけてきて、自分のエリアを侵害されたと感じたから反応しただけだ。相手が望むなら、それに応えるだけ」と強調。敵地に乗り込んできた日本人の態度が気に食わなかったとした。
さらに元世界王者は、先手を打ったワケを続けている。
「あっちは傲慢で失礼な態度でやってきた。実はプレスカンファレンスの前に彼のビデオをいくつか見たんだ。その中には対戦相手の胸ぐらを掴んで、投げつけていたものもあった。グローブなしで対戦相手を殴った動画だってあった。だから、心の中では、そういうこと(乱闘)もある程度準備はしていた」
京之介の過去の振る舞いから“乱闘”も覚悟していたというネリ。そうした心理状態にあった中で、緊張感のあった会見場の雰囲気が30歳に先手を取らせたのかもしれない。






