「七回忌」の今だからこそ…名将・野村克也の“腹心”が語る「ノムラ野球」――「再生工場」の条件とは
人間力こそがノムラ野球で「チーム力として、安定して勝っていくためのテーマだったと思う」と話す。
そして、チームを勝たせるために選手の適性を見極め、必要な戦力として導いてきた手腕は「野村再生工場」と呼ばれた。
ただ、松井氏は「野村再生工場の最低限の条件は、選手の心構え」だと話す。「切羽詰まって後がないという状態。野村さんのところにいったら何とかしてくれる、というのはダメ。何が必要かというのは、野村さんの“一言”が入ることで生まれ変わる」という。
ヤクルトで1997年に15勝を挙げてリーグ優勝と日本一に貢献した田畑一也には「カーブの使い方」、同年に広島から移籍1年目の巨人との開幕戦で、いきなり相手エースの斎藤雅樹から3打席連続本塁打を放った小早川毅彦には「ヤマの張り方」を伝授した。
また、松井氏は「再生工場ではないが」と前置きしつつ、ヤクルト黄金期を支えた飯田哲也も、野村氏の観察力が生んだ選手のひとりだと説明する。
飯田には「捕手としてよりも野手としての能力が発揮できるという判断」を下し、不動の中堅手として7年連続ゴールデングラブ賞を獲得するまでの名手に育てた。
選手の個々の能力を最大限発揮させるための観察力、そして野球選手として成功するための人間力を説いてきた野村氏。その功績は色あせることはない。
[文:別府勉]
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