吉田正尚、「過大評価」の批判を一蹴した圧巻の前半戦 レッドソックス指揮官は「本当に獲得できて良かった」と大絶賛
笑顔を見せる場面も多く、チームに馴染んできた感もある吉田。“マッチョマン”は名門レッドソックスの絶対的主力と化した。(C)Getty Images
メジャーの檜舞台に飛び込んだ“オールドルーキー”は周囲の期待以上の結果を残し、1年目の前半戦を終えた。レッドソックスの吉田正尚だ。
現地7月9日に行なわれたアスレティックスで「5番・指名打者」で先発した吉田は、3対3で迎えた8回に6試合ぶりとなる決勝の10号アーチをマーク。4打数2安打でチームの5連勝に大きく貢献した。
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卓越したバットコントロールから生み出された一発だった。緊迫した接戦の中で、相手3番手ケン・ウォルディチャックと対峙した吉田は、粘り続けてカウント1-2からの6球目、真ん中高めのボールゾーンへ投じられた95.1マイル(約153キロ)の4シームを鮮やかに流し打ち。高々と舞い上がった打球はみるみるうちに飛距離を伸ばし、本拠地名物の巨大なレフトフェンス「グリーンモンスター」を超える一発となった。
この一打でイチロー氏の持つ7試合連続マルチヒットとした吉田。チームの絶対的主軸となっている29歳は、直近7試合で打率.517、2本塁打、出塁率.533、長打率.793と絶好調。アメリカン・リーグの首位打者争いでもトップと7厘差の3位につけるなど、これ以上にない形でオールスターブレイクを迎えた。
もっとも、4月19日時点までは打率.167と低調な滑り出しを見せていた。それによりレッドソックスが締結した5年9000万ドル(約126億円)という大型契約に対し、「過大評価」「払いすぎだ」という批判めいた声も少なくはなかった。