助っ人内野手・チェイビスの補強で中日はどうなる? 奮起が望まれる選手は? 残り支配下枠の使い方は?
チェイビスを3番に入れて打線に厚みを持たせたいところだ(C)Getty Images
待望の補強だ。中日は7月10日、ドジャース傘下3Aでプレーするマイケル・チェイビス内野手の獲得を発表。かつてレッドソックスのドラフト1巡目指名を受けた逸材で、デビュー年の2019年には95試合で18本塁打をマーク。MLB通算42本塁打を放っている主軸候補だ。
守備は二塁、三塁を主としており、井上一樹監督によると「二塁が自信あるらしい」とのこと。先月には西武から佐藤龍世を獲得しているが、補強の手を緩めない点においては評価できる。
他球団の補強話を他人事と思っていた竜党も多かったのだろう、報道解禁時には驚きの声が上がっていた。
■打順を組んでみると…?
実際のプレーぶりは観てみないとわからないが、今季も3Aで63試合に出ており、13本塁打&OPS.896を記録。試合勘については問題ないだろう。指揮官も後半戦からの1軍合流を示唆しており、得点力不足に悩むチームの救世主になることを期待される。
仮にチェイビスを入れた打順を組んでみると、こういう感じだろうか。
(中)岡林勇希
(右)上林誠知
(二)チェイビス
(左)細川成也
(一)ボスラー
(三)佐藤龍世
(遊)村松開人
(捕)石伊雄太
(投)――
おそらく、四番の細川をチェイビスとジェイソン・ボスラーで挟むことが想定される。そうなると、上林の打順を上げるのが、得点をより多く生み出す最適解になるか。岡林とのコンビで機動力と打撃力を最大限活かして、クリーンアップに好機を演出する狙いである。
この打順はあくまで一例で、相手によっては山本泰寛や板山祐太郎、あるいは辻本倫太郎や田中幹也らを組み込むパターンも考えられる。チェイビスが額面通り働くと、起用の幅が拡がりそうだ。
■外国人枠で割を食いそうなカリステ
チェイビスの加入によって、より奮起が望まれる選手も出てくる。具体的にはオルランド・カリステ、石川昂弥の2人だ。
まずカリステは、限られた外国人枠の中で争わないといけない。来日3年目の今季は開幕から1軍に帯同していたが打率.224、1本塁打と振るわず。交流戦終了と同時に2軍へ移った。そこに自分と同じ右打ちの外国人がやってきて、複雑な心境になっているのは想像に難くない。
中日の外国人選手は、現状はボスラー、先発のカイル・マラー、救援のジュニオル・マルテの3人が1軍登録中。残り2枠の中で、ウンベルト・メヒア(先発)、ナッシュ・ウォルターズ(救援)らと争うことになる。チェイビスの加入でより競争が激化しそうだ。
他方、石川昂は「四番・三塁」として新政権の目玉になり得た若手スラッガー。こちらも開幕から結果を出せず、今は2軍で徐々に打撃の感覚を取り戻している最中だ。このまま状態を上げていき、チェイビスや佐藤とスタメンを争えるようになれば面白い。






