「当てたのが男の子なら問題はなかった」加藤未唯が漏らした失格騒動の舞台裏 主審から投げかけられた“衝撃の言葉”を告白
全仏オープンという大舞台で思わぬ騒動に見舞われた加藤。当時の胸中を本人が明かした。(C)Getty Images
前代未聞とも言うべき“一大事件”の舞台裏を本人が明らかにした。語ったのは、現地6月22日、アルゼンチンに拠点を置くテニス専門サイト『Clay』の取材に応じたプロテニスプレーヤーの加藤未唯(ザイマックス)だ。
加藤が振り返ったのは、今月4日に行なわれたテニスの4大大会「全仏オープン」の女子ダブルス3回戦での一コマだ。アルディラ・スーチャディ(インドネシア)とペアを組んだ28歳は、第2セットの途中に相手コートへ返球。これがボールガールを直撃し、泣かせてしまったのである。
【動画】波紋を広げた加藤の失格騒動。 ボールガールが涙したボール直撃の瞬間をチェック
世界で物議を醸したのは直後の裁定だった。当初、主審は加藤本人に「警告」を発するのみだったのだが、これに対峙したマリエ・ブズコワとサラ・ソリベストルモ(チェコ/スペイン)が猛抗議。ショックのあまりに泣きじゃくるボールガールを指さし、「わざとやったんじゃないの?」と裁定に異論を唱えたのだ。結局、スーパーバイザーも介入し、加藤はスーチャディとともに失格処分に。獲得した賞金とツアーのポイントも失った。
では、騒動が起きた当時にいったい何が起きていたのか。『Clay』のインタビューで加藤は、咄嗟に判断を変えた主審とスーパーバイザーからの会話を明かしている。
「あの後、審判とスーパーバイザーが私のところにきて『ボールを当てた相手が男の子なら問題はなかったと思う』と言ったんです。彼らは、女の子が15分以上も泣きじゃくっていたので決断しないといけなかったとも私に説明しました。『女の子が5分くらいで泣き止んでいれば、それでもよかったし、ボールが足とか腕にあたっていればよかったんだけど。(当たった個所が)首だったから難しかった』とも言われましたね」