期待の新星はアジアカップで飛躍できるか?森保ジャパンの”進化”を促す有望株を識者が選出
最大の注目はタイ戦にも出場した鈴木だろう。マンチェスター・ユナイテッドからも獲得の打診を受け、現在はベルギーのシント・トロイデンでプレーする22歳の逸材だ。
190センチの長身に加え、体重も98キロと重い。その鍛えられた身体は相手との接触を恐れず、ゴール前の混戦にも積極的に飛び出して、相手を吹き飛ばしながらセービングする。日本人離れしたプレーができるGKだ。まだシーズンを通してクラブで正GKに君臨した経験がないため、状況判断などは経験を積んで伸ばす必要はあるが、未来に向けて早めに確立させたい逸材に違いない。
また、鈴木はシンプルなキック力も魅力の一つ。日本のビルドアップに対してハイプレスをかけられたとき、何時でもショートパスでかわせるわけではない。時折は長いボールを蹴って、相手の矢印を大きく変えなければならない場面が必ずある。そんなとき、ゴールエリアから敵陣の可能な限り深くに、ポーンと大きくロングキックできるGKがいたら。
第2次森保ジャパンは伊東純也、三笘薫といったスピードスターの両ウイングを看板にしている。彼らが両サイドに張った状態で、ハイプレスに来た敵の背後、敵陣のスペースへロングキックすれば、伊東や三笘の能力は大きく生きる状況を作り得る。
鈴木と佐野は、W杯優勝を目指して上昇を続ける森保ジャパンにおいて、新たなピースになれる存在だ。アジアカップでの活躍を楽しみにしたい。
[文:清水英斗]
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