冨安健洋が訴えた「熱量」はソン・フンミンが示していた “最強”日本の8強敗退に見る課題【コラム】
あまりに先を見すぎていたのかもしれない
もちろんイランの激しいプレッシングや交代策は見事にハマっていた。それを前提としても周囲が「史上最強」と称賛した日本に、韓国の天才が見せた並々ならぬ闘志は申し訳ないが感じられなかった。後半に入ってからパワープレーで押し切れると踏んだイランに気圧された日本は、ズルズルと受け身になり、悪い流れを断ち切るような選手もいなかった。
22年のカタール・ワールドカップでスペイン代表とドイツ代表を撃破し、世界がサムライを称賛した。この至高の舞台で得た成功体験によってメディアを含めて多くの人々はあまりに先を見すぎていたのかもしれない。日本はまだまだ物足りないし、今回のアジアカップで目の前の一戦に懸けるハングリー精神は個々が養わなければならない。このアジアカップでは、その隠しようのない事実を改めて突き付けられたように思う。
ここから26年のワールドカップまでの約2年半で、選手たちの真価が問われるのは間違いない。アジアで辛酸をなめた日本サッカーはいかに成長するか。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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