テストする気満々の6月シリーズで「見てみたい」2人の若手 森保ジャパンの“アップデート”を加速させる隠し玉になるか

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 二人目は、MF俵積田晃太だ。2004年生まれの21才。

 ウイングが豊富な日本代表ではあるが、最近は縦型ドリブラーがやや手薄だ。三笘薫はプレースタイルが変わり、以前ほど頻繁にドリブルをしない。連係や飛び出し、フィニッシュで持ち味を出すようになっている。また、久保建英は何でもできる選手だが、第一はカットインからのシュートなどの選択肢が魅力であり、その中入りを相手に切られることで、第二の選択肢である縦が効くタイプ。中村敬斗も同様だ。

 第一が縦、という縦型ドリブラーは、今は伊東純也くらいで、たとえばカタールW杯で見せたように敵陣の広大なスペースをドリブルとスピードで食い散らかすような、勇猛果敢な縦型ウイングは不足している。できれば専門家がほしい。となれば、俵積田はど真ん中だ。

 鈴木にも言えるが、攻撃面を期待される選手は、世界での経験が少なくても構わない。GKやDFなど守備の選手は、相手にリアクションで対応するため、トップレベルでの経験が必要だが、攻撃的な選手は必ずしもそうではない。むしろ相手に警戒されていない状態で、怖いもの知らずのプレーをしてくれれば最高だ。

 今まで、森保監督が初招集の若手をいきなり起用するケースは少なかった。だが、今回は例外だろう。招集リスト自体が、テストする気満々だ。

 現A代表に欠けたピースという視点で鈴木と俵積田をピックアップしたが、もちろん、全体の底上げという意味でも、2試合で多くの選手が起用されるはず。名を挙げるのは誰か。そして、そんな日本側の気持ちとは裏腹に、相手はガチ。一つの試合としても楽しみだ。

[文:清水英斗]

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