2位は地獄、狙うべきは1位突破――W杯F組で日本代表が取るべき“最善手”を識者が考察「オランダ戦は恐れず勝ちにいけ」

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 だからこそ、オランダ戦は思い切って勝ちに行ったほうがいい。その利益が大きいからだ。仮に敗れても、2位突破はドボンで、3位突破に当たりクジが残っているのだから、残る2試合、チュニジア戦と欧州プレーオフB戦で3位突破をねらえばいい。

 また、オランダは勝ちに行きやすい相手だ。守備時に両ウイングが下がるのを嫌うので、素早くサイドへ展開すれば4バックの外側にスペースがある。日本のウイングハーフが自慢のスピードを生かして突破すれば、ビッグチャンスに至るだろう。もちろん、オランダは中盤やDFのレベルが相当高いので、ハイプレスが空転して疑似カウンターを食らうなど、前掛かりになるリスクは大きい。それでも、中途半端な結果は要らないと開き直って行く価値があるのが、オランダ戦だ。

 チュニジアは非常に守備が固い相手だが、小さくて俊敏な技巧派に弱いタイプが多いので、万全の久保建英や中村敬斗、堂安律らを送り出してゴールを狙いたい。5バックで固めてくる可能性もあるが、ボリビア戦で中村と町野修斗が見せた5レーンずらしは有効だろう。個人的には前回大会のコスタリカのように掴みどころがない相手ではなく、わかりやすいチームなので、嫌な印象はない。

 初戦のオランダ戦から積極的に行くべき理由として、最後にもう一つ。今大会の重要な変更点が挙げられる。それは勝ち点が並んだ際の順位決定方式として、当該チーム同士の成績が優先されることだ。つまり、初戦で日本がオランダに勝つことができれば、最終的にオランダと勝ち点が並んだ際、日本が上位になる。チュニジア戦も含めて連勝し、勝ち点を6に伸ばせば、3戦目を待たずに1位突破が決まる可能性も充分ある。

 それは最も理想的なストーリーだ。ラウンド32のC組勢との対決は、すでに言及したように中3日と厳しい。しかし、グループステージの3戦目を消化試合にできれば、フルターンオーバーしてコンディションをベストに持っていける。その後の決勝ラウンドを踏まえても、これは相当大きい。

 そうやって1位突破、あるいは悪くても3位突破のラッキーくじを引いて、うまくラウンド16を突破できれば、日本にとっては初めてのベスト8だ。

 ただし、今大会の目標は優勝なので、ベスト8は通過点と考えなければならない。「どうせなら強豪と当たりたい」とか、早期敗退が前提の考え方はしたくない。そいつらとはどうせ、8強の準々決勝以降で当たるのだから。元気いっぱいでたどり着くベスト8。飢えたままのベスト8。そのくらいでなければ。

 夢で優勝を語りたくないので、現実的にあり得る線で優勝のロードマップを描いてみた。

[文:清水英斗]

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