森保ジャパンを襲う「勝てば勝つほど不安」の呪い 繰り返す歴史に終止符が打たれる、決定的な理由

タグ: , , , , , 2025/11/20

過去の日本代表とは別物の雰囲気が、今の日本代表には備わっている(C)Getty Images

 9~11月に行われたW杯強化シリーズの6試合。メキシコ戦、アメリカ戦、パラグアイ戦、ブラジル戦、ガーナ戦、ボリビア戦は、3勝2分け1敗に終わった。メンバーを大幅に入れ替えたアメリカ戦のみ敗れたが、相手はすべてW杯出場(もしくはプレーオフ進出)のチーム。ブラジルへの初勝利も含め、上々の結果だった。

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 チームの雰囲気はすこぶる良い。ボリビア戦は森保監督がA代表を指揮し始めて100回目のメモリアルマッチだった。71分に町野修斗が2点目を挙げたとき、選手たちはベンチ前へ駆け寄り、森保監督を歓喜の輪に入れ、共に肩を組んで祝福。ちょっと珍しい光景だった。

 試合後のピッチでも選手から背番号100のユニフォームと花束が渡され、さらにお約束のウォーターシャワーをぶっかけて祝福。森保監督はそのときの様子を記者会見で話している。

「記念ユニフォームや花までもらえるとは思っていなかったので、本当にサプライズでした。キャプテンからチームを代表してのお祝いの言葉と、試合中に2点目が入ったときに円陣に加えてもらえたことで終わりかなと思っていたところ、最後にさらにサプライズをもらえて嬉しかったです。

 ウォーターシャワーについては、私が最後に締めの言葉を言うとき、みんなペットボトルを手に持っていて、誰も話を聞いていないなと思いながら、自分の言葉もどこかに飛んでしまいましたけど、締めた後に選手から水をかけられ、いじってもらえて、非常に嬉しい思いで100試合目を終えることができました」

 選抜チームが、まるでファミリーのように感じられる森保ジャパン。史上最強の日本代表がこんなにも良い雰囲気で、絆が強くて。これはW杯、本当にいけそうだね!……と、素直に思えないあなたは30代以上のサッカーファン。大会前の流れが良すぎると、本大会でコケる呪いに取り憑かれておられるようだ。2006年、2014年……その落胆たるや。直前の流れなんて、悪ければ悪いほど本大会で勝てるんだよ! とさえ思っているかもしれない。気持ちはわかる。今までそうだったから。

 ただ、筆者はその歴史が変わると期待している。もちろん、油断だけはシンプルに気をつけなければいけない。今回のボリビア戦も3-0で勝利したとはいえ、W杯に出場するならプレーオフ枠でポット4が濃厚な相手に、これほど苦しめられたのだから。

 だけど、今のA代表は過去のそれとは決定的に違う点がある。

 2006年のジーコジャパンも、2014年のザックジャパンも、グループステージを突破した2010年の岡田ジャパンにも当てはまるが、どのチームにも必ず「前後論争」が存在した。攻撃陣は前から守備をしたがり、守備陣は下がって守りを固めたがる。その意見がまとまらず、バチバチと火花を散らすアレだ。2010年はその論争に決着をつけた状態でW杯に挑んだので、戦術はハッキリとして一体感があったが、大会中にその意思が揺れてざわざわし始めると、チームが壊れる原因になりがちだった。

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