マルチタスクの達人 ママさんアスリート
ママアスリートの育児、家事、競技、学業、資格取得、仕事etc.のマルチタスク術
Photo by minamishizuka
子育てをしながら女子7人制ラグビー日本代表入りを果たした寺田明日香さん。元々は陸上競技の日本記録保持者で、現在は育児等と並行しながら競技活動をしている。そのバイタリティの高さ、マルチタスクぶりは下記の経歴から簡単に想像できる。
陸上ハードルで日本記録、世界陸上等出場 → 引退、結婚 → 早稲田大学入学 → 企業で働く → 出産・育児 → 企業で働く → キャリアコンサルタント資格取得のため勉強 → 7人制ラグビー・日本代表トライアウト合格 → 論文等をクリアし早稲田大学卒業
たったこの5年くらいの間に色々な事が同時並行し過ぎて、何とも文字では表現しにくい経歴だ(苦笑)。
マルチタスクの達人
寺田さんの印象は段取り上手、マルチタスク上手だ。だが、どれだけ段取り、準備をしても予期せぬ事も起こる。当然、子供の病気等は予定通りに起こらない。突然起こる事だが、彼女は「じゃあ、今は抱っこしながら、空いている方の手でこの家事をやってしまおう」、「トレーニングの計画は修正しょう」と、起こった現実を受け止めながら、可能な限り前に進もうとする。
マルチタスクに関しては、試行錯誤をした結果、ここまで行き着いたそう。2016年9月頃はキャリアコンサルタントの資格取得のための勉強、ラグビー日本代表トライアウト、大学の卒論、育児など4つすべてが同時進行になってしまい、大変だったと語る。
陸上競技時代からスポーツだけで終わりたくない、という気持ちがあった。陸上の現役選手時代から簿記や情報システムの資格を取得したり、引退したら大学に行きたいと思っていた。スポーツを辞めたときに何もできないのがイヤで、常にプラスαを持っていたい、興味のあることは何でも手を出してみたい、と考えるタイプでもあったという。
子供の発熱etc. 予定外の事も考え方を「変換」して対応
子育てに関しては、お子さんが居ることで頑張れるところもあるとの事。
「今は子供とディズニーランドに行くことが一番のストレス解消法。家族の理解もあって、何回もラグビーの試合を見に来ていますし、応援もしてくれています。」
さらに、目標設定やそれに向けての計画を立てる事も好きだ。どうなりたいかと言う事をまずぼんやりとで良いので思い描く。例えば、ラグビーであえば、2020年の東京オリンピックでメダルを獲りたいと思っているので、その前にやるべきことがいくつかできる。そのために何年前から何をしないといけないのかということを考えること自体が好きなのもあり、それ自体を楽しんでいる。
「一日で残り何時間を何に使えるかとかも常に考えていますし、2020年までに1000日くらいしかないので、2年前の今、何ができるか。そんな中でイレギュラーなことも起きて、子供が熱を出すこともありますし、ベタベタになることもあります。」
そうなった時には、やり方や考え方を変換するようにしている。抱っこしながら料理をしたり、掃除をしたり、都度気持ちを変えながらやっていく。
「どうしても寝てくれ!と思うときはイライラするときもありますが、それも人間だから仕方ないと思って。」と笑う。
また、周りの方々にも協力してもらっているのもあり、今回のような雑誌の撮影や、仕事の現場にお子さんを連れて行くことも多いとか。
「巻き込んでしまっている感覚もあるんですが、それは許してください。」と笑った。
マルチタスクの達人!ママさんラガーウーマン・寺田明日香さんの育児、家庭、競技、仕事、学業等を並行しながら、どのように一つ一つ目標を達成しているのか、どのように目標に向けて計画を立てているか等を語っているインタビューは、8月28日発売の「CoCoKARAnext」に詳しく掲載されています。
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
寺田明日香(てらだ・あすか)さん
1990年1月14日生まれ、27歳。北海道札幌市出身。
高校時代は100mハードル・インターハイ3連覇。3年時には100mと4×100mリレーで優勝し、史上初の3連覇+3冠を達成。高校卒業後、実業団へ入り、世界陸上、アジア大会等へ出場、その他数々の日本記録を樹立。
引退後に結婚、数社で働きながら、同時に早稲田大学へ進学。出産、育児や会社の勤務を経て、2016年より7人制ラグビーに挑戦し、日本代表入り。2017年3月に早稲田大学卒業。 株式会社リブラン等からサポートを受けながら、2020年東京オリンピックでメダル獲得を目指す。