どうなる日本最強打者のMLB移籍 期限が迫る村上宗隆の交渉はなぜ停滞? 米記者が追及した球団の“思惑”とは
ヤクルトから今オフにメジャー移籍を目指している村上(C)Getty Images
デッドラインが迫っている。今オフにヤクルトからポスティングシステムでメジャー移籍を目指す村上宗隆の交渉期限だ。
関心は以前から天井知らずで高まっていた。去る11月8日にポスティング申請をMLBに敢行、全30球団宛に通知された村上を巡っては、MLBの複数球団が獲得交渉を開始。その動静に関する娯楽は尽きず、米メディアでも、NPBキャリア8年で、通算265本塁打、同OPS.951を叩き出した“日本球界最強のスラッガー”の契約動向が連日のように伝えられた。
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22年シーズンにNPB最年少での三冠王にも輝いた村上。図抜けた打力を誇る25歳だけに、当初は契約金が総額で2億ドル(約308億円)超えの予想も出ていた。
しかし、米球界関係者は、村上の特大のポテンシャルを評する一方で、内野守備における不安や、速球に対する対応力、そして三振の多さも指摘。そうした背景もあって、具体的に獲得に乗り出す球団が出ないままとなっていた。
ネガティブな要素が莫大な投資に見合うか否か――。村上を取り巻く空気は、どこかシビアさも漂っている。米メディア『The Athletic』のウィル・サモン記者は、MLB複数球団のスカウト陣が「より高いレベルの投球に対する適応、守備、そしてどこまで打率を残せるかに懸念を抱いている」と指摘。さらに米球団幹部たちも“思惑”も推察している。
「ムラカミに付随するポスティングフィー自体が、短期的な契約の実現を難しくさせている。球団側としては、MLB未経験の若手と短期契約を結ぶ場合に、追加オプションを負担したがらない。短い間に支払う費用が増えれば、それだけリスクも増すからだ」





