過去2年で223敗の弱小球団が受ける“村上獲得の恩恵” 地元記者が見た3日間で生じた変化「日本のファンがムラカミのために」
風の街シカゴで、「村上」の名は着実に広まっている(C)Getty Images
世間の耳目を集めた和製大砲との契約による“恩恵”は、早くも目に見える形で表れている。
今冬に球界を騒がせたのは、去る12月21日に村上宗隆がホワイトソックスと交わした契約だ。ポスティング公示当初に最大2億ドル(約308億円)の予測も飛び出した25歳を巡っては複数球団による争奪戦が見込まれた。
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その中で村上の守備面での拙さに加え、過去3シーズンで三振率が28.1%から29.5%に上がった打撃の不確実性に対する懸念が“障壁”ともなり、最終的に2年総額3400万ドル(約52億7000万円)で締結。2年後に迎えるFAでの大型契約獲得に向けた“トライアル”に踏み切った形となった。
もっとも、「日本の新たなゴジラ」という触れ込みもある村上の市場価値は、やはり絶大だ。ホワイトソックスは決してビッグマーケットを抱える球団ではないだけに、その影響力は余計に際立っている。
シカゴに拠点を置くジャーナリストのサム・ファレン氏は、村上との契約から約3日で、ホワイトソックスのフランチャイズ収益は増大。あらゆる効果を生んでいると断言した。
今回の契約を「前例のないこと」と称賛するファレン氏は、すでに球団のオフィシャルグッズでの村上のユニフォームは「完売した」と強調。さらにシーズンチケットの売り上げも急上昇し、Xにおいて獲得を正式発表した投稿のエンゲージメントは、球団のオフシーズン全体の投稿のそれを遥かに上回る伸びを見せているという。





