【女子バレー】光った司令塔の組み立て 3連勝に満足しない関菜々巳のスタイルは「ミドルを生かしながら両サイド」
そのミドルブロッカーでいえば、カナダ戦はスタメンを2名とも変更し、山田二千華(NEC川崎)と荒木彩花(SAGA久光スプリングス)を起用した。試合開始早々こそトスがやや合わない様子も見受けられたが、第1セットから山田のブロード攻撃を仕掛けて得点を呼び込んだ。
関自身は試合後、「ワンレッグ(ブロード攻撃)を使う場面で、相手ブロックがきているにも関わらず、トスを上げてしまっていた。もう少し、そこを見てから上げることができていれば」と反省。とはいえ、まだまだ戦いは始まったばかりであり、ここから練り上げていくしかない。それはミドルブロッカーに限らず、アタッカー全体に対しても言えること。そこでは、チームの得点源として活躍が目覚ましい和田も関とのコンビに関して「試合期間に入ってから一気にコンビが合うようになってきました。自分がほしいトスを毎回、持ってきていると思います」と信頼を寄せている。
東京2020五輪を終えてから本格的に女子日本代表の司令塔を担うようになった関。2024/25クラブシーズンではイタリア・セリエAの強豪であるコネリアーノに入団し、世界トッププレーヤーに囲まれながらレベルアップに励んだ。キックオフ会見で口にした「このチームでしっかり結果を残せるように。チームを引っ張る覚悟で頑張りたい」という強い思いを、試合を重ねながら体現していく。
[文:坂口功将]
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