宮西尚生に非情な2億円ダウン・・・日本ハムが「生え抜き功労者に冷たい」理由
(C)CoCoKARAnext
日本ハムの中継ぎ左腕、宮西尚生投手が大減俸を受け入れた。11月11日に契約更改を行い、今季2億5000万円から80%ダウンとなる年俸5000万円(プラス出来高)の1年契約でサイン。移籍を伴わない「2億円ダウン」は球団史上最大の減額で、2015年武田久の1億6000万円ダウン(2億4000万円→8000万円)を上回った。
野球協約で定められている減額制限(1億円以上は40%)をはるかに超える80%ダウンに、宮西は「落ちる時は一気やな。初めての経験だったのでショックはあった」と傷心。「この世界は結果が出ないとそういうもんだと思います。自分が逆に経営者の立場なら、こんなヤツにこんなに払えねーと思います」と現実を受け止めた。
【関連記事】「思っていた中の1ぐらいしか働かなかった」巨人・原監督が「戦犯」に名指しした「選手の名前」
今季は24試合に登板し、0勝3敗1セーブ7ホールド、防御率5・66と苦しんだ。入団1年目から昨季まで続けていた50試合登板の記録も「14年」で途切れた。勤続疲労で左肘に水がたまる状態が続き、9月にクリーニング手術を受けたことも査定に影響したとみられる。
それでも入団からフル回転してきたベテランに対し、過去に例のない2億円の大幅ダウン提示には非情さがにじむ。ドライな球団経営は今に始まったことではない。メジャー流の査定システムで高年俸選手への「見切り」が早く、若手育成へと舵を切るスタンスを徹底している。
経営的にみれば、ここ2年で、外国人を除く5人の年俸1億円選手がいなくなる見込みで、10億円近い人件費の削減に成功している計算になる。
【2022年】
◆近藤健介 年俸2億5500万円→FA宣言
◆宮西尚生 年俸2億5000万円→5000万円で更改
【2021年】
◆中田 翔 年俸3億4000万円→巨人に移籍
◆西川遥輝 年俸2億4000万円→楽天に移籍
◆大田泰示 年俸1億3000万円→DeNAに移籍